StLtH22 (ページ13)

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「あっ、ダメ・・・っ、」

神「ダメじゃないでしょ？」

「んっ、」

神「どうする？」

いつもに増して意地悪なのに、私に触れる手は優しくて。合わさる視線が優しくて暖かくて涙が溢れそうになる。

じんの指先が、あまりにも私を優しく撫でるから。どうしようもなく切なくなって、想いが溢れる。

「すき...だいすき...っ」

神「うん。俺もそう思ってる」

「・・・ゆうた、」

神「おいで」

愛で包まれてる感覚をダイレクトに味わう。
彼の重みも、感覚も、もう身体に染み付いたものだ。

愛おしい、って目で見つめると冷酷にも見えるその瞳に見つめ返される。

憎いという感情も込められてるようだ。

神「Aッ、」

心も、身体も満たされてく。
彼が、満たしてくれる。

「っ、んっ！」

背中に爪を立て、目を瞑った。
少しでも長く彼を感じたくて、必死でしがみついた。こんなの、離れられないようにされてるとしか思えない。そして、きっと、私の心が一番離れたくないと思ってるんだ。

それから丸2日、家から出なかった。

なにをするわけでもなく、ただ二人で隣に座って一緒にいることを確認し合うように寄り添ってた。

つまんなくないのかな？と思ったけどじんは不安になる私を見つけるたびに抱きしめてキスしてくれた。

丸二日、いや、その前の日とも合わせれば三日ほどずーっと二人だった。

穏やかな時間だけが流れてた。
彼とのありふれた会話も、肌を重ねてる時の濃密な時間も、全部愛おしかった。

じんの「側にいて」は、本気だった。
やたらと食べるものを買い込んでたのも納得した。最初からこのつもりだったんだ。

私、この人と世界で二人きりになっても生きていけるのかもしれないと思った。

分からないけど、周りの全てを遮断してじんの側にずっといても私は「苦痛」を一切感じなかった。

寧ろ、結構楽しかった。というか、嬉しかった。

今まで時間が止まったり、目紛しかったり。
悩んだり泣いたり、要らない感情は捨ててじんだけと穏やかな時間を過ごすのが嬉しかった。