StLtH20 (ページ39)

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電話に出たのは良かったけど、うまく説明できなくて。

その上、Aに誤解されるようなことになってしまって。

この前までちょっとギクシャクしてたのにまた距離が出来てしまうのが嫌だった。

電話は出てくれないし、

時間置くか、と思い弁解のメールだけを送る。

美「ハァ・・・」

リ「大丈夫？」

美「え？」

リ「怒っちゃったの？」

美「いや、」

結局3人で食事だけでもってことになって、レストランのアウトサイドの席でため息を吐くとすかさずリリに心配される。

美「大丈夫だよ」

リ「ふーん」

如恵留が注文している間に少しだけ会話。
まともに喋れてるのか分からないくらい意識はAに向かっていた。

リ「なんか大変そう」

美「うん」

リ「でもまあ、幸せになってよ」

美「・・・ありがとう」

リ「ふふっ」

えくぼを浮かべて笑うリリに吊られて笑うと俺も「リリもね」と口にする。

リ「リリすっごい幸せだよっ」

美「そっか」

リ「仕事も恋愛もすごい楽しいから」

美「うん」

リ「振ってくれたおかげで」

美「・・・ごめん(笑)」

リ「謝んないで？おかげでいい人に出会えたの」

美「良かったね(笑)」

リ「あー、ちょっとバカにしてる？」

「まさか(笑)」と笑うとリリはむすっとして「先生、すっっっごいイイ男なんだからねっ」と口を尖らせた。

美「すごいね」

リ「やっばバカにしてる」

美「してないしてない(笑)」

ムッとするリリに相変わらずだなと思ってクスクス笑うと、如恵留が戻ってきて「リリ朝には帰るから今のうちにいっぱい食べな」と口にする。

美「明日帰るんだ」

リ「そうなの」

本当は一週間ぐらい休暇貰ったんだけど、如恵留くんも仕事だし、遊ぶ人いないし。

リ「だったらその一週間使って先生に会いたいから」

そう言う彼女は照れたように「だからさっさと帰る！」と笑った。

リ「好きな人に会えないの・・・もう嫌だから、」

そう小さく呟くと、俺を見つめて綺麗に笑った。