StLtH20 (ページ37)

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You Side

一人になって冷静になると、途端に後悔だけが残る。
みゅうさんのところにリリさんがいたことよりじんに冷たくされたことが、よほど私の中で大きかった。

「ねえ、神宮寺最近彼女と別れたんだって？」

「らしーね。」

「なんか、女の子に誘われてた」

「そりゃ誘われるよね(笑)」

「モテるからね(笑)」

「どうしよう、私もいってみよっかなー」

「イケる？」

「んー、元カノがあれならイケなくもないか？」

たまたま耳にしてしまったその会話。

一人で参考書を抱えて、ため息を吐いた。

じんがモテることなんて、とっくの昔から知ってたことなのに。

「・・・。」

なんで、傷ついてしまうのだろう。

全部、自分のせいなのに。

こんな気持ちになる資格なんて、ないのに。

じんが私にしてくれたこと、たくさんあるのに。

優しい顔を、もう思い出せなくなってしまった。