StLtH20 (ページ22)

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You Side

それから一週間ほどの時間がたった。

目の前にいるエリカちゃんは淡々とした口調で柔らかく微笑むと「けいちゃんと正式にお別れしました！」と口にする。

「・・・、」

サ「・・・。」

それを耳にした私とサクラちゃんはどういう反応をしていいのか分からずただ固まるしかなくて、そんな私達を気にすることなくエリカちゃんはスッキリした顔で微笑んだ。

エ「ごめんね、サクラ！怒鳴っちゃって。」

サ「いや、うん。いいの。サクラもごめん」

エ「Aちゃんもごめんね？」

「いや、私はなにも・・・」

ふふっ、と笑うエリカちゃんはもう何も悩んでないような顔をして「心配かけてごめんね」と笑った。

吹っ切れたようだ。

何があったかは分からなかったけど、私には聞けるはずなかった。

涼「エリちゃん、何食べるー？」

ニコニコしてるそのエリカちゃんの隣で、メニューを捲りながらそうエリカちゃんに問いかける男の子。
サクラちゃんと私は二人が仲よさげにメニューを眺めるのを見て顔を見合わせた。

サ「えっと、、、あの、こちらは弟？で合ってるよね？」

エ「ああ、うん(笑)」

涼ちゃんちゃんとお姉さん達に挨拶しなよ、とエリカちゃんはお姉ちゃんの顔をして言うと彼は私とサクラちゃんを見てキラーンと微笑んで「どーも、橋本涼です！」と口にした。

「涼くん・・・」

サ「あは、、よろしくね・・・」

涼「姉貴がご迷惑お掛けしました」

エ「は～？」

涼「だってそうじゃん！」

カッコつけちゃって～、ガキのくせに～。とエリちゃんは涼くんの頭をわしゃわしゃ撫でる。

サ「姉弟の距離感ってこんな感じなの？」

「・・・わかんない」

仲良しすぎる。
エリちゃんと涼くんはずっと楽しそうに喋ってて置いてかれたサクラちゃんと私はその光景を目にしてただぽかーんとしていた。

エリカちゃんって意外とお姉さんなんだ。
いつも可愛らしくてふわふわしたイメージがあるから、なんだか不思議だ。