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顕「俺が居なくなって、サクラには宮近しか居なくなったらさ・・・どこまで宮近に頼る?」
サ「・・・」
顕「ん?」
サ「どこまでって、どういうこと?」
顕「俺が居なくて寂しかったり悲しかったりするのを、宮近と共有する?」
サ「そりゃあ、そうだよ。ちゃかちゃんは顕嵐の大事な親友でしょう?」
顕「じゃあ、宮近が本気でサクラを好きだっていう設定で寂しさを共有してるうちに宮近が悲しんでるサクラを放って置けなくて付き合いたいって言い出してサクラを奪おうとしたらどうする?」
サ「・・・、」
サクラは黙ったのちに、首を振って「そんなの、考えたことないよ」と口にした。
サ「顕嵐の代わりになる人なんて、この世にはいないよ」
その言葉が静かに、重く落ちる。
サ「そしてちゃかちゃんの代わりになる人も、この世のは存在しない」
サクラは2人を一緒だなんて思ったことは一度もない。ってキッパリ言うと「ちゃかちゃんはね、」と俺と目を合わせた。
サ「サクラが顕嵐の彼女だから、サクラのことを好きでいてくれてるんだよ」
顕「俺の彼女だから?」
サクラは頷くと、嬉しそうに「ちゃかちゃんが好きなのは私じゃなくて、顕嵐だよ」と口にした。
顕「・・・、」
私が顕嵐の彼女だから、私に良くしてくれるの。って言ってから笑った。
サ「ありえないよ。ちゃかちゃんがサクラを顕嵐から奪うとか」
サクラはふふっと笑うと、「私たちのちゃかちゃんがそんな酷いことするわけないでしょ?」と俺に言い聞かせるように言った。
顕「私たちの、って」
サ「私たちの、でしょ?」
私のちゃかちゃんって言ったら怒るくせにーとサクラは呆れたように言うと、「なに、それとも俺の宮近だとでも言いたいわけ?」とクスクス笑った。
顕「は?(笑)」
そっかそっか、可愛い俺の親友だもんねーとか言いながらバカにしてくるから、「なんなの」と言うとそのタイミングでインターホンが鳴りサクラが「あ!!来た!」と声を上げて膝にある俺の頭を容赦なく退かした。
顕「いった、」
ちゃかちゃんいらっしゃい!早く一緒にご飯食べよ!と嬉しそうなサクラの声を聞き立ち上がりノロノロと2人のところに向かった。
宮「よ!」
顕「おー」
サ「(笑)」
ねえ、ちゃかちゃん聞いて?とサクラは楽しそうに声をあげると「さっきね、ちゃかちゃんの話してた!」と宮近に告げた。
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作者名:愛美 | 作成日時:2019年3月10日 20時