PAST VIー6 ページ48
一ヶ月も経てば、一緒にいるのに慣れてきて。
じんを見ながら「この人、本当に一ヶ月ずっと一緒にいてくれて約束を守ってくれたんだ」って密かに思う。
そんな時、いわちと一緒に話をした。
玄「元気になった?」
「あ、いわち・・・」
玄「その呼び方やめてくんない?」
「ごめん」
申し訳なくなって俯くと彼は上から「本当めんどくさ」とため息を吐き「そろそろじん返してよ?」といってきた。
「・・・、」
玄「・・・ウソ、俺も入れて」
「え?」
玄「二人だけで楽しい事しすぎじゃない?」
俺も入れてよ!と女の子がするのよりも可愛く首を傾げると「いいでしょ?」と少し強引に言ってきた。
「・・・うん」
玄「なにそれ、嫌なの?」
「いや・・・うーん」
玄「悩むの?最低なんだけど」
言っとくけど、俺の神宮寺だからね!とわけのわからない事を言うからクスッと笑うと玄樹は真顔になって「可愛くないんだけどっ」と照れたように顔を背けた。
「私の事、嫌いなんじゃないの?」
玄「うん、嫌い」
「・・・。」
玄「むかつくけど、じんがAのこと放っておけないから」
俺はじんのお手伝いすんの。っていうと「だから、俺もお前のことみとく」と言ってきた。
めっちゃドヤ顏で。
いわちまでもが私のことをそんなに考えてくれるとは思えなくて。
「・・・何で、そんな人に優しくなれるの」
玄「・・・」
「私だったら同じことできない」
そういえば、彼は少しの間黙って私を見つめると「優しくしてもらったから」と真っ直ぐ私を見た。
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作者名:愛美 | 作成日時:2019年3月10日 20時