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「宮近くん、」
宮「何やってるの?」
「・・・えっと、」
「どうしたの?」と心配そうな顔で近づいてくる彼は「ここに用事?」と首を傾げた。
「いや・・・」
宮「ん?」
「ごめん、」
眉を垂らしてる彼が「Aちゃん?」って私を呼ぶ。
「宮近くんこそ・・・なんでここに」
宮「あぁ、サクラちゃん家に行く!」
「ああ、そうなんだ・・・。そっか」
宮「うん。」
頷く彼は「で、Aちゃんは?」と問いかけてきて、何て返していいかわからず「・・・駅、どっちだっけ」と返すと「え?あっち」と駅のある方向を指さす。
「・・・ちょっと迷っちゃって(笑)」
宮「そう、なんだ」
「教えてくれてありがとう、帰るね」
バイバイ、とぎこちなく笑ってそそくさとそこから離れる。
不審に思われたはずだ。
気持ちが落ち着かないまま家に帰って、部屋に閉じ篭る。
じんに返せなかったものが入った紙袋はやけに存在を主張してきて、それから目を逸らし目を瞑る。
「・・・はぁ」
スマホの明かりに向かってため息を吐く。
何も終わってない。
みゅうさんからのメッセージは返信出来なかった。
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作者名:愛美 | 作成日時:2019年3月10日 20時