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謙「ちょっとー。その前に手を洗いなさい、怜央ちゃん?」
翔「それサユリさん(笑)」
怜「はーい!」
怜央が手を洗いに行ってる間に真田くんが「ねぇ、美勇人は?今日も帰ってこないの?」って萩ちゃんに聞くと、そのタイミングで玄関が開く音がして「みゅーとくんおかえり〜!」と怜央の声が聞こえた。
顕「おかえり」
美「ただいま・・・あ、みんないたんだ」
ふらっと入ってきた美勇人くんはさっきタルーレで見たより疲れた顔を見せて微笑んだ。
謙「おう、おかえり、本日の主役!」
怜「え、誕生日じゃないよ!」
美「はぁ?」
謙ちゃんはにこにこ笑いいながら「リリカと感動の再会を果たせて良かったね!」と美勇人くんに言うと、それに「え、リリちゃん帰ってきたの!?ケーキ!」と反応したのは怜央で萩ちゃんがすかさず「しっ!」って怜央の腕を叩く。
美「何が言いたいの」
む、って眉を顰める美勇人くん。
顕「・・・」
謙「いや?ご丁寧に公開ラブシーン付きで感動的だったね?って」
佑「何、公開ラブシーンって」
翔「リリちゃんと?」
謙「そ、」
「こんな感じで」って笑った謙ちゃんは美勇人くんの側まで歩くと「みゅーと!会いたかった!」ってリリちゃんの真似をしてぎゅっと美勇人くんの首に抱きつく。
美「・・・」
謙「ただいま、美勇人!って」
佑「・・・ねぇ」
謙「ん?」
佑「そのやりとりさ、」
謙「そうそう」
「うちの店でやってくれちゃってんすよー!(笑)」と謙ちゃんは笑うと「まぁ、いいけど」とまた席について呆れたように「問題は・・・だよ?」とさなぴーに目を向けた。
佑「それ見てたってこと?」
謙「そ。どうだった顕嵐?」
顕「・・・どうだった、ってなに?」
謙「なに、ってAが、だよ?」
美「・・・、」
顕「・・・」
そんなこと、俺に聞いたって。
俺が見たのは・・・揺れるAの瞳に、神宮寺の心配そうな顔。
顕「・・・普通にしてたよ」
こういうしかなくない?
顕「てか、どうだったかどうかはAにしかわかんないでしょ。」
俺はそれだけ言って冷蔵庫から水を取り出して、また窓の外を眺めた。
本当気疲れするわ。
あー、サクラに会いてぇ。
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作者名:愛美 | 作成日時:2018年1月23日 12時