StLtH11 (ページ33)

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きらびやかな明かりと、軽快な音楽と、甘い香り。

目の前の華やかな世界は、まさにクリスマスイブにぴったりの雰囲気。

パーティー会場、か。

隣に立つしめが、ボーイからシャンパンを二つ受け取ると「はい」って俺に渡してくる。

美「ありがとう」

七「俺に感謝しろよな？」

美「あ、うん」

「なにに？」と思ったけどしめはズカズカと歩き進めると俺に「人見知りすんなよー」とニヤリと笑った。

「相葉さん、お誕生日おめでとうございます！」

聞こえたそのフレーズに「え？」としめの方を向くと「知ってるでしょ、あの人」としめは笑った。

美「知ってるも何も、、、」

アパレル企業で有名な、デザイナー。

七「クリスマスイブ、今日あの人の誕生日」

美「え、」

しめはふふっと笑うと「はい、挨拶行くよ」とたくさんの人に囲まれるあの人の元へと向かっていった。

相「しめじゃん！」

「相葉くん！」と側から声を掛けたしめの声に反応した彼はしめをその目に捉えると「久しぶりじゃーん」と嬉しそうに笑った。

七「お誕生日おめでとうございます」

相「おーありがとね(笑)」

ふふっと笑った彼は俺に目を向けて「しめの友達？」と俺に真っ直ぐ目を向けた。

美「あ、はい・・・あの、お誕生日おめでとうございます」

相「ありがとう！」

突然声を掛けられて戸惑いながらもそう答えるとしめは「こいつ、デザイナーの卵なんすよー」って相葉さんにそう告げた。

相「へぇー、そうなんだ！」

七「去年の神戸のファッションコンテストで、初にして入選したんですよ」

相「神戸の？」

美「あ、はい・・・」

彼は「やるじゃん、凄いね！」と笑うと「ふーん、そっかー」と俺を見て何回か頷いた。

相「今日は来てくれてありがとね、楽しんでって」

七「またバーステーパーティー呼んでもらえて嬉しいっす」

「ふふ、うん。」と彼は微笑んで俺に顔を向けた。