StLtH11 (ページ21)

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顔を顰めてそう問いかけた私にじんは「ふはっ」と笑い「お前、本当勝利のこと嫌いだよな」って私の前髪を掻き上げて、真っ直ぐ私の顔を覗き込む。

「うん、嫌い」

神「玄樹が連れてきた」

「だろうね」

神「嫌そうに言うな(笑)大丈夫だよ」

「どうせまたあの二人に嫌なこと言われる」

神「Aに構いたくて仕方ないんだよ」

「それでもやだ」

神「なんか言われても俺が守ってやるから」

「うそ・・・すぐあの二人に便乗するくせに」

神「ふふ、いつの話それ」

「高校の頃」

神「(笑)だってあの頃お前と付き合ってなかったし」

「・・・そうだけど、」

神「今はお前の彼氏だよ」

じんはそう言って、私を見下ろすといつもと同じように優しい顔をして「お前が嫌なら、それから守るよ」って微笑んだ。

「っ、うん」

ハッとした。
あぁ、そうだ。
じんは、彼氏。私の彼氏で、私の大切な人で。
いつだって私を守ってくれる。

神「はい、じゃあ着替える」

「ん・・・あ、じん？」

神「ん？」

その胸に抱きついて「起きたら居ないのは嫌だよ」って言ったらじんは嬉しそうに顔を緩めると「はいはい、ごめんね」と私の頭を優しく撫でた。

私はこうやって、またじんを求めるんだ。ずるい女なんだ。

.

.

.

ちゃんと自分の服に着替えてそろっとドアから顔を出したら、じんが「こっちおいで」って自分の隣をポンポン叩くから、静かにじんの隣に座って、目の前にいる勝利くんと目を合わせた。

勝「相変わらず、じんぐーじに甘えて生きてるんだね」

「・・・、」

嫌味っぽくそう呟く勝利くん。
今の私に、その言葉は正直言ってきつい。
何も言えなくて黙り込む私に勝利くんは鼻で笑った。

玄「で、彼氏の服着てのプレイはどうだった？」

「っ、してないよ！」

神「お前なぁ(笑)」

玄「彼氏の服着てる自分可愛いとか思ってんでしょ、どうせ」

勝「思ってるね」

「・・・思ってないし」

神「ダボってしてる感が可愛いんでしょ？」

「そんな大きくないけどね、あなたの服」

勝「仲良くてなにより」

玄「どう？Aに久しぶりに会った感想は」

勝「だからさっき言ったでしょ？」

「相変わらず、神宮寺に甘えて生きてるんだね、って」、勝利くんは呆れたようにそう呟くと「付き合ってんだ？」と私に目を向けた。