StLtH11 (ページ26)

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「きょもちゃんいつもの！」と声を上げるエリカに大我は顔を歪ませぎゅうううってミホさんを強く抱きしめて「今、俺ミホさん抱きしめてるの。忙しいの。」と口にした。

エ「その光景見飽きたんですけどー！」

ジェ「もうないものだと思え！」

ミ「んはぁーもうオッケ！よし大我、ビール！！！」

大我「え・・・はーい」

風「すげー言うこと聞いた」

ミホコさんの一言で素直にミホコさんを離してバーカウンターの中へ入っていった大我はせっせとお酒の準備を始めた。

エ「きょもちゃん甘いやつね！」

すかさず注文を入れるエリカに笑ったミホさんは「エリカ、今日はジェシーと二人だけ？」とその隣に座って、エリカに顔を傾けた。

エ「うん、ジェッたんとバイブスで買い物したの」

ミ「・・・そう」

ジェ「こいつ俺が終わる時間まで待ってくれて」

ミ「彼氏よく許したね」

エ「・・・、」

ジェ「絶賛喧嘩中なんすよー」

ミ「年明けて２週間よ？(笑)」

北「・・・初喧嘩」

風「なにそれ(笑)」

ミ「早く仲直りしなさい？」

エ「・・・はーい」

小さくそう返事したエリカに「はい、エリ」と大我がその上にピンクのカクテルを置く。

エ「・・・ありがとー」

大我「ん。あ、これミホさんの」

ミ「あぁやっぱビールだわー、年明けすぐ仕事で本当ストレス溜まるー！」

大我「じゃあ今度どっか連れてってよ」

ミ「いいよ、どこがいい？」

大我「んーどこにしよー」

北「・・・、」

風「(笑)あー、そういえば樹は？」

大我「モロと映画だって」

風「男二人で映画(笑)」

北「急なお休みだったからね」

風「あぁそう(笑)で、バカップルはどこ？」

北「あー、さっき空港まで迎えに行くって言ってたな、デートじゃないの」

風「今日のバーはなんか寂しいなー」

ミ「あ！リリ、呼びなさいよ！」

そういうミホさんにこの前のクリスマスパーティーを思い出してついつい笑ってしまう。

風「リリカねー(笑)」

北「来るかな」

風「一応聞く？」

北「あぁ・・・多分来ない(笑)」

「あいつ美勇人いないと来ないと思うな、」という北斗の横でリリカにLINEするとすぐに既読がついて「行かない」との返事。

風「来ないって。」

ミ「あの子ってユニークよね、どういう子？」

北「んー・・・リリはねー」

俺は北斗と目を合わせて含み笑いを浮かべて、そんな俺に北斗はお前から言えよ、みたいな顔をした。