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その日の夜。
夜御飯の後から始まる夜の調査。
テラ先輩はお昼の翔希先輩同様、こじはる行くよ〜とこじはる先輩の手を引っ張って行ってしまった。
翔「俺らも行こっか。」
「はい。」
大したことを喋らないまま、調査を進める。
必要なだけ会話をして、あとはずっと無言。
こんなの、初めてで。
翔希先輩とスピーチレスになるなんて初めてで。
不安なまま、時間は進む。
その時、足場踏み外し転びそうになった。
翔「っとー、大丈夫？！」
翔希先輩が私を支えてくれた。
いつも以上に近い距離で、声が聞こえた。
「大丈夫、です」
翔「もうダメじゃん下見ないと(笑)痛くない？」
「はい。」
よかったと笑った先輩は行くよと私の腕を掴んだ。
先輩にとってはどうでもいいかもしれないけど、私はそんな些細なことも嬉しくて。
この前の続きをするなら、今だと咄嗟に思った。
「先輩？」
翔「んー？」
もうすぐテントだという所で手を離した翔希先輩に声を掛けた。
「この前の話なんですけ、」
私がそう言うと、歩いてた先輩が止まった。
「私、」
翔「ミレイちゃん。」
少しだけ難しい顔をした翔希先輩が、私の名前を呼ぶ。
翔「本気で言ってる？」
翔希先輩の眼差しが本気で。
その瞳から想いが、見える。
翔希先輩は、何が言いたいのかな。
「はい。」
翔「そっか、」
先輩は目を抑えた。
翔「ミレイちゃんが、俺のことそう思ってるなんてちっとも思ってなかった。」
「はい、」
翔「だから、吃驚してさ」
「はい、」
翔「だって、ミレイちゃんはテラが好きなんだって、」
「違います。」
勘違いしてるだろうな、って思ってた。
だからこそ、私の好きを聞いて戸惑ってるのでしょ？
「私は、4年間、、、翔希先輩を見た時からずっとずーっと好きなんです。」
私がそういうと先輩は眉を下げた。
私の頭を撫でて、ありがとうと微笑んだ。
翔「俺に、時間を頂戴？」
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作者名：愛美
| 作成日時：2017年9月10日 3時
