StLtH2 (ページ22)

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Erika side

けいちゃんはいつもこう。

喧嘩したら鬼みたいに怖い。

睨むし怒るし、喧嘩してる時のけいちゃんは大嫌い、、、なんだけどそれでも毎回私から折れて謝るのはいつものこと。

それくらいけいちゃんが好き。

なのに、今回はそんな上手く行かなかった。

エ「元々はけいちゃんが、今年は夏祭り行かないとか言うから、、、」

萩「俺にも理由があんだよ」

エ「理由ってなに」

萩「、、、」

エ「けいちゃん、」

萩「もう、無理なんだよ」

泣いたら面倒くさがられるから、いっぱい耐えてるのにけいちゃんは平気で私のことを泣かす。

いっつも、そう。

だけど、泣いたらその分だけ甘やかしてくれるのに、この前も今もけいちゃんは「ごめんな？」って頭を撫でてくれない。

エ「なんで・・・？」

萩「俺の問題なんだよ」

エ「・・・もしかして、」

頭の中に過ぎった仮説。

そんなの嫌だ。

絶対に嫌だ。

エ「けいちゃん…、好きな人いるの？」

さっきから私の方を一回も向かなかったけいちゃんが私に顔を向けた。

なに考えているのかわからない顔に、身体が固まる。

心臓が痛いぐらい声を上げて、お腹がヒリヒリする。

お願い、いないっていって？

萩「いるよ…」

その一言で、

目に溜まった涙がぶわっと溢れて、けいちゃん表情が歪んで見えた。