StLtH2 (ページ14)

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「さなさんおかえりなさい」

一応、と思ってさなさんと謙さんには怜央くんが風邪を引いたことをメールしておいていて。

さなさんはフルーツゼリーをたくさん買ってきてくれた。

怜「みかん味だ」

嬉しそうに微笑むと食べたいと言い出す。

パックを開けてスプーンを渡すと「んー食べさして」と目を細める。

佑「お前それがしてほしいだけなんじゃねーの(笑)」

怜「ちがうもん」

佑「絶対そうだ」

怜「ちがうもん、」

佑「はぁ(笑)つか、みかん味だからって食べ過ぎんなよ」

怜央「ん」

さなさんは怜央くんの前に座ると、勉強するのは偉いけど、あんま無理すんなよと怜央くんの頭に手を置く。

俯いた怜央くんが「うん」と返事したのを確認してさなさんが微笑んだ。

佑「食べたら寝ろよ」

「わかってる」と呟く怜央くん。
もう目が閉じそうで今にも寝そう。
先に薬飲ませてよかった。

眠った怜央くんに布団を掛け直して下に降りるとさなさんがサスケを片手に抱いてビールを飲んでた。

「ご飯とおつまみ要りますか？」

佑「要るー、おつまみなんでもいいやー」

「じゃあ、適当に作りますね」とキッチンに立つ。

佑「お前いい奥さんになるね？」

「そうですか？(笑)」

佑「どうする？俺とする？」

「酔っ払ってます？(笑)」

佑「酔っ払ってない」

「じゃあ、疲れてますね(笑)」

佑「ほんとだよー」

仕事の愚痴を言い始めたから、なんとなく聞いてあげなきゃと思い一旦手を止めたけどお腹が空いてるだろうから、さっさとご飯を作る。

「はいどーぞ」と出した肉団子スープと照り焼きと茹で野菜に軽く和風ドレッシングをかけたやつ。

完全オリジナルメニューだけど美味しい美味しいって言って食べてくれるさなさん。

そう言われると、作り概があって嬉しい。

お兄ちゃんが結婚してからずっと一人だったし。