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「強い!悔しい!もう一回!」
美「何回やっても俺が勝つから(笑)」
ぎゅっと指同士が触れ合う。
長いみゅうさんの指が圧倒的有利なのは一目瞭然なんだけど。
「もうやだ〜」
美「はい、A罰ゲーム決定!!」
指相撲してた方の手はそのまま繋がれてて、みゅうさんはなににしようかなーと考える素振りをした。
ぎゅっと握られてる手。
今更だけど、サラサラしてて細長いみゅうさんの手。
心地よい暖かさに胸が軋んだ。
ーずっと、こうしてたい。
そう思った自分にビックリする。
でも、離したくない。
安心する。
美「あ!あれやって!罰ゲーム告白!」
「えっっ?!」
美「みゅうと、好きだよ?って言ってみ!」
「はぁ?!」
恥ずかしくて赤面する私を気にすることなく繋がれた手を恋人繋ぎに変えてそれを自分の顔の近くまで引っ張って「言って?」って首を傾げる。
もういいや!
そう思ってみゅうさんを見上げる。
「みゅうと、」
勇気を出してそう口にした途端、
謙「お客様、当店でのイチャイチャは控えて貰えますか?」
物凄い営業スマイルをした謙さんが私たちを見下ろしていた。
謙「なんで手繋いでんだよ」
そう言われてばっ!と手を離す。
パフェとハンバーグをテーブルに置いた謙さんがみゅうさんを睨む。
美「指相撲してたんだよ」
謙「恋人繋ぎでする指相撲なんてねーよ」
「アホか」とトレイでみゅうさんの頭を叩いた。
謙「バカップルのオーラ出てたわ」
美「だって(笑)」
「え?!だって元々はみゅうさんが!」
謙「しかも何気にペアルックぽい服装だし」
そういえばお互い黒キャップを被ってる上にパーカーを羽織ってる。
謙「これみゅーとのキャップじゃない?」
「そうです」
美「可愛いでしょ?似合うでしょ?!」
謙「Aが可愛いのは知ってるわ、てかお前Aに変なことすんなよ?」
美「しねーよ!」
ハァァとため息をついた謙さんは「まぁゆっくりして」と手を振って厨房へと戻った。
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作者名:愛美 | 作成日時:2017年7月14日 2時