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「・・・はっ？」
その光景を見てまず出たのがそれ。
散らかってるリビング。
明らかに2人で住んでるとは思えないくらいの物の数。
某海外バンドのポスター。
そして…
「誰？！」
目の前に居る茶髪の可愛い顔した人が私を凝視する。
「えっと、どちらさまですか？」
「え、君こそ誰だよ？」
ちょっとだけ不機嫌になった彼に、戸惑いながらも「サユリさんの姪のAですけど。」と名乗った。
「あーーー！サユリさんが言ってた子か？」
「叔母をご存知ですか？」
「うん！俺らのお母さんみたいなもんだから。」
「俺ら…？」
「ここシェアハウスになったの知らなかった？俺含めて7人住んでる。」
「7人？！」
私はサユリさんと二人でのんびり暮らしたかったのに…！
シェアハウス？
7人？
・・・絶対落ち着かないじゃん。
私があからさまに眉を潜めたから、茶髪の可愛い人は「サユリさんからの手紙預かってるから！」とあわあわしながら棚を空けて封筒を取り出した。
「これ！」
「ありがとうございます」
その封筒を受け取って、中を開けると短く「Aへ、私が入院している間7人のお世話をお願いします。よろしくね」と綴られていた。
「え！？」
「どうしたの？」
心配そうに首を傾げてきた。
私は無言で手紙を見せた。
すると、茶髪の可愛い人は笑って私を見た。
「サユリさん居ないとご飯作る人いないのよ、出来ない訳じゃないけどみんな忙しくてさ、そっかー君がサユリさんの代わりに俺らのお世話してくれるんだ！よろしくね！」
「よろしくって・・・」
「ははっ、俺安井謙太郎ね、25歳。」
「25?!めっちゃ年上じゃないですか！」
「え？見えない？ふふっ、よく言われるー」
彼はニコニコと笑って、Aちゃんの部屋案内してあげるーと階段に向かって私を手招きした。
階段を上がれば、ずらりと並ぶ部屋の扉たち。
Aちゃんの部屋はこれね。そういわれたのはベランダに一番近い角部屋だった。
「・・・広いでしょ？」
ドアを開けた安井さんが私の部屋を見せながらそう言う。
「そうですね。助かります。課題とか、設計も集中して描けそう。」
「あ、大学生なの？てか建築系？」
「はい、1年生です。建築学勉強してます。」
「あー顕嵐と同い年だわ。」
「あらん・・・？」
「ここの住人。Aちゃんと同い年。」
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作者名：愛美
| 作成日時：2017年7月14日 2時
