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美「なんか緊張すんね」
美勇人さんを見上げると照れくさそうに鼻の頭を掻いてる。
「そうですね」
美「俺人見知りタイプなんだけど、昨日初対面があれだったから妙に気を遣わせたくないなと思って」
「、、、」
美「だから、もっと俺に普通にしていいよ」
人見知りなのにそこまで言ってくれたことが逆に申し訳なくなる。
タメ語でいいよと言われて「わかった、?」と言えばふふっと笑った美勇人さんがまた歩きだした。
そこからは意外にも自分の話をいっぱいしてくれた。
バイト先は私もよく行く有名なブランド店で。そのブランド店でたまにデザインをしてるって。
高校を卒業したあとすぐにシェアハウスに住み始めたんだとか。
あと・・・疲れた時は顕嵐くんに癒しを求めて、モロ先輩には相談するらしい。
謙さんは頼れる兄貴で、さなさんのことは大好きで、萩ちゃんは俺の双子の兄弟。
そして、怜央くんはピュアで可愛い弟。
「なんかもっとみなさんのこと知るの楽しみ」
美「ふふ、きっとみんなもAちゃんのこと知りたいと思う」
積極的に美勇人さんがお話してくれたおかげで私も自然に自分の話をするようになっていた。
やっぱり優しい方だなぁ。
まだちょっとだけ緊張するし、同い年の顕嵐くんや年下の怜央くんと違って正しい距離がわからないけど、ちょっとだけ仲良くなれたかも。
そう思って8人分の食材が入った買い物袋を全部持ってくれた美勇人さんの背中を見つめた。
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作者名:愛美 | 作成日時:2017年7月14日 2時