愛音家 . (ページ18)

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17 過去編ページ18

これは後から聞いた話だが、ユイには俺以外にあの日一緒に歩いていた男がいたらしい。

結構なショックを受けた俺はそれから彼女を作ることもなく、高校を卒業するなりすぐにこのシェアハウスに入った。

それから怜央が来た。

怜央とはすぐに打ち解けることが出来て、毎日楽しい生活を送った。

その後Aが来た。

Aはどことなくユイに似ていた。

8月になり、ユイのことを思い出してしまった。

Aは俺のことを心配してくれた。

その姿さえもユイに似ていて、どうしてもむしゃくしゃして俺はあの日Aを押し倒した。

こいつも俺のこと受け入れるんだろうと思った。

だけど違った。

『悲しそうな、泣きそうな顔してる』

なんて言うからおれは驚いた。

その後もAを見るとどうしてもユイを思い出してしまった。

だから家を出て毎晩女と遊んだ。

帰んなきゃなって思ってはあの時のAの顔が浮かんで消えなかった。

イラついてると数人の男に絡まれて喧嘩になった。

殴られていて、"あ、終わった"って思ってるとAの声が聞こえた。