愛音家 . (ページ14)

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ある日私は買い物に行こうと思い、外に出た。

デパートにはたくさんの人。

休日だからか子供連れが多い。

『うわ…人多いな』

欲しいものを買い終え、来た道を戻っていると途中の公園に目が止まった。

男達が喧嘩をしている。

1人相手に何人も…かっこ悪い

なんて他人事のように思っていると殴られている1人に目がいった。

『…顕…嵐？』

間違いない、顔は見えないけどあの後ろ姿は絶対に顕嵐だ。

『顕嵐！！』

私はいても立ってもいられなくなり顕嵐の方へ走った。

すると男達はやばいと思ったのか逃げていった。

『顕嵐！なにしてんの！何日も帰ってこないで！挙句の果てには喧嘩なんて！！』

顕「…うるせぇな」

『ほんとにっ、ほんとに心配だったんだからっ…』

顕「は、泣くなよ」

心配で心配で仕方なかった私は顕嵐が無事だと分かり安心していつの間にか泣いていた。

『もうっ、ばか』

顕「A」

名前を呼ばれ顔を上げる。

顕嵐はまた悲しそうな顔で私の頬に手を添え、涙を拭った。

『ねぇ、顕嵐』

顕「なに？」

『顕嵐の過去、私が全部受け止めるから。抱えているもの、私が全部受け止めるから。だから、話してくれない？』

顕「…わかった」