【実.況.者】それぞれの恋愛【短編集】 (ページ20)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:13,032 hit

悪くない:arna ページ20

えっとですね…

私メーイは…

公立高校の受験…不合格でした。(そもそも学生だと言うことを初告白)

そのため、自分の慰め小説を書かせていただきます。(まぁ、言わいる自己満作品です)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あるにあside

今日は公立高校合格発表日。

俺は最初から私立受験だった。

そして今日は制服の採寸の日だったので、俺は私立に行っていた。

あ｢かあさん！俺、ちょっとトイレ！｣

そう言い俺はトイレへと向かうと、何処からか泣いている声が聞こえた。

俺はその方向に足を進めると階段の隅っこ、ぱっとは見えない場所で女の子が泣いていた。

俺は無意識に話しかけていた。

あ｢えっと…大丈夫、ですか…？｣

彼女は顔をぱっとあげて不安そうに俺を見た。

『あなたも…不合格者…？』

あ｢え、えっと…はい…｣

俺は思わず嘘をついてしまった。

『悲しくないの…？』

あ｢な、なんていうかなぁ…この高校はこの高校で、きっと楽しいことが起きるんだろうなぁって思っているから…？｣

『それは…不合格の高校でも言えることでは…？』

そ、そうだけど…

あ｢うーん…極端に言えば、君も俺もこの高校じゃなければ会えてなかったでしょ…？｣

『会えて…なかった…』

あ｢ま、まぁ…俺は君に会えただけで、この高校で良かったかなぁ…なんて。｣

俺は少し照れながら言った。

『確かに…そう考えると悪くなかったのかも知れませんね。』

泣いていたからか目が腫れている彼女はそれでも可愛く、俺の言葉に笑顔になった。

『では…また高校で会いましょうね。』

あ｢あっ…｣

俺…嘘ついたまんまだ…

『ふふふっ。安心してください。私に気遣って嘘をついた事は気づいていたので。

あっ、因みに私の名前はAです。』

振り返っていたずらっぽく笑った彼女…Aさんはどっかに行ってしまった。

俺は…またAさんと会い、話せることを願った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その後

あなたside

私は、名前の知らない彼の言葉に救われた。

…そして今日は入学式。

会える…よね。

クラスの座席に着く。

あ｢あっ…また、また会えましたね。｣

隣に座り、ニコッと笑って話しかけてくれる君が眩しくて、

『これから…よろしくお願いします！』

あだ名で¨あるにあ¨と呼ばれた君とまた話せるだけで、不合格は合格並に嬉しくなった。