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「─────会いたかった」



無意識に零した言葉は耕作の耳にも届いていたようで。

今度は正面から包まれる。



「ちょ、人くるから」



ほんとにいつから彼はこんなに。



「ここには滅多に誰も来ない」



自信満々に言い切る彼に、

ここは脳外だったと思い出す。


誰も、来ない。

そう理解した瞬間に緊張の糸が溶けて泣きそうになる。


ダメだ。泣くな。



「───会いたかったよ」



また無意識に言ってしまった言葉に回る腕の力が少し強くなる。



「───あぁ。俺もだ」



近くでする声。

懐かしい温もり。


───ずっと、求めてた。



「あのね、耕作」

「なんだ」


これくらいはいいでしょ。

大丈夫。

耕作はドイツ語そんなに知らないから。


自分にそう言い聞かせて口を開く。



Ich brauche keinen defekten Gegenstand(欠陥品はいらない).」

「・・・・・・?」

「って言われちゃった」



離れて顔を伺えば眉間に皺を寄せて考え込んでいる。



「トロントはドイツ語なのか」



どうやらドイツ語ということはわかったらしい。



「違うよ。でも私といったらドイツ語かな〜って」

「────英語に訳せ」



おちゃらけて言ったのに、真面目に返さないでよ。

そこは、『そうだな』って言うとこでしょ。



「やだこった。じゃあ私、救命戻るから」



訳したらなに追求されるかわかったもんじゃない。

横をすり抜けて帰ろうとしたところを手首を掴まれてまた止められる。



「も〜、なに?」

「なんで脳外にいた」



振り向けば、答えるまで返さない、という絶対的な雰囲気。



「────西条先生に挨拶だよ」



・・・・・・嘘は言ってない。

何を考えているのか緩くなった手を解いて歩き出す。


───さてと、

ちゃんと恵ちゃん達にも挨拶しないと。


そう思って救命へ足を速めた。

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設定タグ:コードブルー , 藍沢耕作 , 山下智久   
作品ジャンル:恋愛
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時雨(プロフ) - 姫乃さん» 全然大丈夫ですよ(^^)ありがとうございます!ほんとうに応援コメント嬉しすぎます!!!これからも頑張るのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年9月3日 23時) (レス) id: b12319ed65 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - cometさん» 応援のコメントありがとうございます(^^)嬉しいです!これからも頑張るのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年9月3日 23時) (レス) id: b12319ed65 (このIDを非表示/違反報告)
姫乃 - すみません!先ほどのコメントは付いていない方がでしたいいと思います!と書いたつもりだったんですが間違えてました。アンケート終わっているのにすみません。 (2018年9月3日 22時) (レス) id: 7fe36c8cdf (このIDを非表示/違反報告)
姫乃 - 私も名前付いてた方がいいと思います!この作品大好きです!これからも応援してるので無理のないペースで頑張ってください! (2018年9月3日 21時) (レス) id: 7fe36c8cdf (このIDを非表示/違反報告)
comet - 名前なんですが、今のままでいいと思います!展開が分からないわけでもないので大丈夫だと思います!!いつも楽しませてもらってます!更新頑張ってください!ずっと応援してます! (2018年9月2日 21時) (レス) id: fcd67c983f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作成日時:2018年8月30日 12時

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