検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:34,534 hit

53 ページ3

「ほら、もう少し寝てないと」




俺はヌナの肩を押して、布団をかぶせてやった。



するとヌナは、さっきのことで気まずくなったのか、
布団を頭まですっぽり覆いかぶさってしまった。









「ヌナ、働きすぎです」



「過労ですって」



「ろくに寝てなかったんでしょう」







何を言っても反応がない。







しょうがない、最終兵器だ。









「俺、Aヌナが好きです」









「えっ!?」







彼女は、がばっと布団を剥いでそう叫んだ。








「あ、やっと返事した」







俺がそういうと、彼女はまたおずおずと布団にもぐり込んだ。




今度は、ぱっちりした目だけ出してくれた。









「大丈夫です。俺にしろ、とかそういうことは言いませんから」






俺は、努めて優しい声で言った。






「ただ、俺を頼ってほしいです」






ヌナは何も言わない。





俺の言葉を静かに聞いていた。








「倒れるまで仕事して、無理にヒョンのこと忘れようとしないで。俺、ヌナのためならいつでも都合のいい男になりますから!」







おいしい料理作ってあげられるでしょー?

高いところの電球も代えてあげられるでしょー?

最近免許取ったんで、ドライブにも行けます!






そうやって指折り数えていると、
ヌナはまたポロポロと涙を流した。







「ミンギュ君、ごめんね……」









心臓が、ズキンと痛む。




それは、どういう意味の『ごめん』なんだろうか。






俺はあえて聞かなかった。








聞けなかった。








「もう、ヌナ、そういう時は、ありがとうでしょ」



「うん、ありがとう…」







俺は、彼女の涙を親指でぬぐった。

54→←52



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
251人がお気に入り
設定タグ:seventeen , ウォヌ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆかり(プロフ) - めっちゃ面白かったです!田舎のあーゆう部屋めっちゃすきです! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 6d67b75ad8 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 香月さん» かーなり遅くなってすみません(>_<)はじめまして!読んでくださってありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです…(*^^*) (2017年8月8日 22時) (レス) id: 42318ae4e9 (このIDを非表示/違反報告)
香月(プロフ) - はじめまして。なんかほのぼのして面白かったです。 (2017年5月7日 17時) (レス) id: dcfc4dc8ee (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 三代目きゃめるさん» 初めまして!読んでくださってありがとうございます(*^^*)楽しんでいただけてめちゃくちゃ嬉しいです〜!スングァン君のお話もがんばりますね(><) (2016年9月4日 11時) (レス) id: 42318ae4e9 (このIDを非表示/違反報告)
三代目きゃめる(プロフ) - 初めまして^^毎回更新を楽しみにして読ませていただきました!うぉぬくんにたくさんトキメキました> < 私もスングァンペンなので、スングァンくんとのお話楽しみにしています! (2016年9月3日 23時) (レス) id: 442be87a3b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:三日月 | 作成日時:2016年8月28日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。