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ー Side ころん ー
今日はすとまんの収録。
話をしながらスタジオに向かっている途中で「Aちゃん!」という呼び声が聞こえて、つい振り向いたらAがいた。
Aも今日ここで収録だったみたい。
前会ったときは黒髪だったのに、今は綺麗な茶髪に変わっていた。
きっと新しい撮影が始まったのだろう。
スタッフ「何繋がりなの?」
『幼馴染です。あのー、ころんさんと』
気を利かせて活動名で呼んでくれた。
そういうところはしっかりしてるよなぁ。
スタッフ「へぇー!知らなかった!」
マネ「A、行くよ」
『あっ、はい』
あれはAのマネージャー?
真面目そうな女の人。
僕の隣を通り過ぎるとき、小さく手を振って笑顔を見せた。
その笑顔も、ふわっと香るAらしい甘い匂いも僕をドキドキさせる。
スタッフ「美男美女の幼馴染なんて漫画みたいですね」
ころん「美男美女ですか?」
スタッフ「うらやましい限りですよ〜」
お世辞でも嬉しかった。
隣に並んでいても違和感なく見られるのは嬉しい。
スタッフ「それでは今日もお願いしますね!」
お辞儀していなくなったスタッフさんを見送って、またスタジオへ歩き始める。
そっか、Aもここで番組を持ってるんだ。
また会えるかな。
そんな呑気なことを考えながら、僕は今日の収録に挑んだ。
絶対いつもよりテンション高かった。
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作者名:ひーりん。 | 作成日時:2019年6月18日 19時