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ー Side A ー
中学生の頃からこの芸能界に入った。
昔からドラマを観るのが好きで、テレビの中にいる人達がキラキラしていて憧れていた。
だから中2の夏に家族旅行で行った東京でスカウトされたときは、怖さもあったけど嬉しさもあって。
あのテレビの中の人と同じことができるんだ!
そう思って両親も自慢の娘だわ〜なんて喜んでくれた。
埼玉から東京を送迎してくれるって言うし、最初はモデルとしてお仕事をしていたけどお洋服も好きだったし好条件すぎた。
18歳。高校を卒業して本格的に活動するために親元を離れ上京し一人暮らし。
モデルのお仕事じゃなくて、あの頃憧れたお芝居のオファーも来るようになった。
あの頃スカウトしてくれた人。
元マネージャーなんだけど、あの人が「売れさせます!」なんて言ってたのは本気だったのだ。
ありがたかったよ。
デビューしてたくさんやらせてもらった。
でも、それで犠牲になるのはプライベート。
遊びたい時期だもん、幼馴染であるろんちゃんも大学のために上京してたからたくさん遊べるものだと思ってた。
なかなか遊べない。
ろんちゃんといるときが一番楽しくて好きなのに。
癒しの時間がないのはつらい。
でも、やらなきゃいけない。
決してお仕事が嫌いなわけじゃない。
でも上京してから今年はもう23歳。
仕事ばかりも疲れるよね。
たくさん仕事をやらせてもらえるなんて贅沢すぎるんだけど、この業界だと特に。
...昨日は楽しかったなぁ。
ろんちゃんに会えて、すとぷりさんにも会えた。
あの空間にまた行きたいなぁ。
なんてね。
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作者名:ひーりん。 | 作成日時:2019年6月18日 19時