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「……………覚えてるよ」
忘れるわけが、ない。
ずっと、好きな人。
俺が、俺でいられる。唯一の、人。
忘れようと必死になって
たくさんの女と寝てきたけれど
忘れられなかったわ。馬鹿野郎。
「………そっか」
ホゥ…と、また智くんが息を吐く。
智くんが、何を言いたいのか。
鈍い俺には、どうしてもわからない。
かといって、直接聞くにも、聞けない。
・
・
・
「あの、智く「翔くん。目、瞑って」
沈黙が気まずくて、口を開いたら。
智くんの言葉に、遮られる。
「…え？」
「目、瞑って。俺が、いいよって言うまで、目は開けないで。喋っても、ダメ。いい？」
言われるがままに、目を瞑る。
「…じゃあ、これが今日1番の誕生日プレゼント」
ゴソ…と、何か音がする。
「10年間、ずっと消えねえっつったけど。
…もちろん、今だって消えてない。
ふとした時に、翔くんが浮かぶ。
泣きそうな顔で、泣きそうな声で、俺のこと呼ぶんだよ」
コートのポケットに、何かを入れられる。
「…………ほんとにずっと消えねえの。
だから、俺決めた」
・
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・
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・
・
・
世界の音が、消えた気がした。
「……」
肩に乗る、重み。
身体と身体が触れる、熱。
唇に触れる、熱。
チュッと、小さな音を立てて
智くんが、熱が、離れていく。
「俺だけが、キスされたこと思い出してドキドキすんのなんて、ずりぃからな。
これでおあいこだ。…バカ」
智くんが離れていくのが、足音でわかる。
永遠に続くと思うくらいの長い沈黙。
智くんにいいよ、と言われていないのに
ゆっくりと、目を開けた。
「なんだよ、今の……」
唇に手を当てて、しゃがみこむ。
ポケットに入っていたのは、個展のチケットだった。
“俺だけが、キスしたこと思い出してドキドキすんのなんて、ずりぃからな”
「ずりぃのはどっちだ…」
俺は、狂いそうなほど貴方が好きで。
手を伸ばせば届くところに貴方がいるのをわかってても伸ばせないのに。
…ずりぃのは、どっちだよ。
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きのぴす(プロフ) - satoshiikoさん» はじめまして！コメントありがとうございます♪絶賛遠距離中なんですよ（笑）書いてて楽しいです(あれ)雲行き怪しいです…移行先でもよろしくお願いします！ (2015年1月25日 17時) (
レス) id: 7083c37e34 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - こんにちは！ はじめましてかな？ お話はちょこちょこ読ませて貰っています。ここの2人、好きだなぁ！ きのぴすさんは、遠距離に経験あり？ とにかく、想いは伝えなくちゃ！ 一人で決めることじゃないよ、思ってる事伝えて、2人で考えたらいい！たとえ別離でも。 (2014年12月29日 13時) (レス) id: 48c930074b (このIDを非表示/違反報告)
きのぴす(プロフ) - 花咲*さん» 花咲さん、コメントありがとうございます♪よーーーーーうやく！決意しました。男らしくロマンチックに告白すること決めました！ここから大注目の展開です。応援してあげてくださいねo(^_^)o (2014年11月15日 9時) (レス) id: 7083c37e34 (このIDを非表示/違反報告)
花咲*(プロフ) - 更新ありがとうございます（≧∇≦）何を悩むのもう！男らしくロマンチックに告白しちゃって〜♪ (2014年11月2日 11時) (レス) id: 004fbfa971 (このIDを非表示/違反報告)
きのぴす(プロフ) - 花咲*さん» みんなドキドキですよね〜ほんと私自分で書いてるくせにドキドキしてますからね（笑）末期です（笑）次回もドキドキ…するかも？しないかも？（笑） (2014年11月1日 18時) (レス) id: 7083c37e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのぴす
| 作成日時：2014年4月10日 9時
