LOVE～CM (ページ22)

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年末年始は

いつもより時給が上がる。

でも、帰省組がいないのでどうしても人手不足。

ユノに逢えないので、朝から夕方までシフトに入っ

ている私は、同じように長時間入っているシムくん

と、1年最後の日、ずっと一緒に働いていた。

クリスマスの朝シフトをユノに代わってもらった

から、シムくんに逢うのはイブの夜以来だった。

開店準備中に一応御礼は言ったものの、

ユナさんがユノの服をクリーニングしてきた話とか

なんとなくシムくんに聞いて欲しくて、

「シムくん、今日今から予定ある？

少しだけお茶して帰らない？ソヨンも一緒に。」

と誘ってみた。

2人きりはダメでも、ソヨンにも愚痴りたかったし、

3人ならいいかな、と思い、先に今日休みのソヨンに

は声をかけていた。

CM 「あーごめん。今日はちょっと…。

……なんかあった？」

「ううん、なんにもない、なんにもない！

ちょっと愚痴りたかっただけ笑」

そう？ごめん、と、申し訳なさそうな顔をしつつ、

シムくんは帰っていった。

情けないところを見られたから、シムくんには愚痴

りやすいのにな、と思いながらも、

ソヨンとの待ち合わせ時間が迫っていることに気づ

き、急いで更衣室へ入った。

熱気溢れる店から出ると、

冷たい空気が心地よかったけれど、そんなのは

数分だけ。

外での待ち合わせは寒いので、ソヨンが見つけてき

た路地裏の小さなカフェで待ち合わせ。

でも地図が読めない女の代表みたいな私は、案の定

道を間違えたようで、ギラギラした建物…

ホテルが立ち並ぶ通りに迷い込んでいた。

まだ夕方だったけど、慌てて回れ右をした瞬間、

前から歩いて来るカップルを見て息を飲んだ。

幸い私には気づかず、

少し手前のホテルに入っていった2人。

シムくんとユナさんだった。