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電話に
出なかった私を
いつから待っていたんだろう。
鼻のアタマが少し赤くなっているユノ。
「そんなわけない。」
そう言って首を横に振った。
日付が変わりそうな時間帯。
どう考えても我が家に招く時間ではなかったから、
駅まで戻って終電に飛び乗り、ユノの家に戻った。
コンビニにはもう、シムくんの車はなかった。
YH 「俺の家に…入っていいの？」
玄関の鍵を開ける直前、そう問われた。
どういう意味だろう？と思いつつもうなづいた。
「きゃっ…」
部屋に入った途端、
しゃがんだユノに横抱きに抱えられた。
「靴、脱いで。」
こんな声、従うしかない。
カバンを床に落とし、パンプスに手を伸ばした。
パンプスが床に落ちる音がするより早く、
ベッドへと運ばれた私は、
どうして部屋を出て行ったのか、
どうして電話に出なかったのか、
どうして、シムくんといたのか、
何も説明させてもらえず、
何度も何度も突き上げられた。
激しい行為が落ち着いたのは、明け方だった。
眠くて眠くて仕方なかったけれど、「起きたら、
コート着てたでしょ？」と、聞いてみた。
回りくどいのは好きじゃない。
YH 「ん…あぁ、うん。
あれ、誰のだろう？
女性ものだよな？とりあえず、そこにかけといた。
あとで詳しく話すけど、俺、タチの悪い客に絡まれ
て、飲まされてさ。かなり酔っちゃって。
同じシフトだった奴らからのメール、後で読むよ。
起きてからずっとAに電話したり
メールしたりで、まだ見てないんだけど、なんか
大量にメールがきてた気がする。」
背中から私を抱きしめたまま、そう答えたユノ。
……そうだよね、ユノはそういう人。
私は愛されている。
ユナさんには渡さない。
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作者名：ｻﾗ
| 作成日時：2018年9月30日 20時
