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3月になり、
リクルートスーツを
着ることが増えたある日。
ユノと待ち合わせをして食事をした帰り、
久しぶりにユノの家に向かう途中、ミノくんに
会った。
前から歩いてきたミノくんに、Aヌナ、と
名前を呼ばれ、無視することができなかった。
ユノにバイトの子だと紹介し、ミノくんには彼氏
だと紹介した。
MH 「…俺なんかじゃ相手にならないの、よく分か
りました。傷が浅いうちに諦められてよかった…
チャンミニヒョンに感謝しなきゃ。」
そう言って頭を下げたミノくんが去った後、
ユノはしばらく口を開かず、ほとんど無言のまま
家に帰った。
家に着くと、はぁーとため息をついて、
ソファの背もたれに体を預けて上を向いたユノ。
リビングの入り口に立ったままの私の方は見ないで
YH 「なんで俺に言わなかったの？」
と言った。
「ミノくんのこと…？」
YH 「そう。」
「…そこまで困ってたわけじゃなくて…
ごめん。」
YH 「一体何回、チャンミナに守ってもらうの？」
「なんか、い？」
YH 「…いや、なんでもない。
あいつ、多分体育会系のガンガン来るタイプだろ？
きっとAが彼氏いるって言ったくらいじゃ
めげないタイプ。
チャンミナがなんて言って諦めさせたのか知らない
けど、すっげームカつく。
いつもあいつが、Aのそばにいる。」
そこまで言うとユノは体を起こして、私を見た。
YH 「A。
お前さ、チャンミナがお前に惚れてるの、
わかってるだろ？！」
怒鳴られたのは初めてだった。
そういえば、
シムくんが入ってきてしばらくした頃、
シフトが被りすぎていることをユノに指摘されこと
があった。
思えば、あの頃からユノの嫉妬の対象はほとんど
シムくんだったのに、想いを告げられた後も
私はシムくんに甘えて、前と変わらず接していた。
ごめん、頭冷やしてくる、
と言ってシャワーに向かったユノ。
ううん、謝るのは私の方だ。
でも…もうシフトを調整して被らないようにした
頃とは違い、シムくんは私にとって少し特別な人に
なっていることにも、気づいた。
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作者名：ｻﾗ
| 作成日時：2018年9月30日 20時
