第九十ニ話 ページ46
Aside
私は、アジトから出ると、周りに誰もいないこと、盗聴機の類が付いていないことを確かめ、電話をかけた。
ミステリートレイン。その名前は、覚えがあった。組織の任務の直前、園ちゃんから来ないかという誘いがあったのだ。たしかそれが、ミステリートレイン。
私が誘われるくらいなら、蘭ちゃんも誘われてるだろう。当然、新君ことコナン君も。
新君が、志保ちゃんが殺されるのを指をくわえて見てるわけない。
お願い、どうか………!
《もしもし、A?どうしたん…》
『ジンから聞いた!ミステリートレインでのこと!志保ちゃん無事だよね⁉』
《ちょっ、落ち着け!灰原なら無事だ!》
灰原。志保ちゃんの偽名だと聞いた。
ほっとして、思わず道端にへたりこんでしまった。
『でも、志保ちゃんが乗っている車両ごと爆破されるのを、バーボンが見たって言ってるけど…どうやって助かったの?』
《ああ、それは怪盗キッドに変装で…。まあ、今回の収穫は、奴らに灰原が死んだと思わせられたことと、バーボンの正体が安室透だってわかったことだな》
怪盗キッド…快君か。
後でお礼の電話しとこう。
『…新君、志保ちゃんに会わせてくれない?』
どうしても伝えたいことがある。それに、この目で無事を確かめたい。
《でも…》
『お願い』
《…わかった。博士ん家に今は住んでるんだ。俺も今から向かうから》
『ありがとう』
電話を切って、また走り出す。
…時間短縮のために屋根伝いに。いい子はマネしちゃダメだよ?
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紅月言葉(プロフ) - ナゾトキ姫は名探偵、僕も読んでます!! (2020年11月1日 3時) (レス) id: 2caf54bf90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぬたぬ | 作成日時:2018年10月1日 9時