第八十四話 ページ38
Aside
『で、転校生って？』
律いわく、二人目の転校生暗殺者は律よりもはるかに強いらしい。
初日に殺せんせーの指を飛ばした律が、サポートすら力不足だと判断される程の。
皆が固唾を飲むなか、私は内心あれ？となっていた。
なんか、最近同じ話を聞いたような…。
その時、扉がガラッと開いた。皆、ビクッとして振り向く。
入ってきたのは、全身白装束の人物だった。
そいつは右手を上げると、いきなり鳩を出す。
「ごめんごめん、驚かせたね。私は転校生じゃないよ。私は保護者。まあ、白いし…シロとでも呼んでくれ」
シロって、犬か？
殺せんせーは、ビビって教室の天井の隅に液状化していた。
「ビビってんじゃねーよ殺せんせー‼」
「奥の手の液状化まで使ってよ‼」
殺せんせー「い、いや…律さんがおっかない話するもので」
殺せんせーは液状化から戻りつつシロに笑いかける。
殺せんせー「はじめまして、シロさん。それで肝心の転校生は？」
シロ「はじめまして、殺せんせー。ちょっと性格とかが色々と特殊な子でね。私が直で紹介させてもらおうと思いまして」
…声は変声機、顔は見せず、動作や喋り方もわざとらしい。
シロが教室全体を見回したとき、渚さんあたりで一瞬止まり、私を見たときも一瞬止まった。
あの覆面ごしの視線をはっきり感じ、背筋が泡立つ。
私は、あの男を知っている。
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紅月言葉(プロフ) - ナゾトキ姫は名探偵、僕も読んでます！！ (2020年11月1日 3時) (
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作者名：たぬたぬ | 作成日時：2018年10月1日 9時
