ヨルのネコ 2 (ページ34)

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第八十話ページ34

Aside

「ネグローニ！」

『…何の嫌がらせ？』

波乱の修学旅行(笑)からやっと帰って来た。

行きの新幹線では犯人と疑われ、不良に攫われてボコられ、夜は悪夢で眠れず、盗賊団を相手に戦い…。

あれれ〜？ろくな思い出がないぞ〜？

何で組織の仕事より修学旅行でケガしてるんだろう？という疑問を抱きつつ、帰って来た我が家。

夜矢の家じゃなくて、組織から与えられたセーフハウスなんだけど…。それはともかく。

何でバーボンがスタンバイしてるの？

バーボン「ネグローニ！不良に攫われたって話ですが、病院は行きましたか？まだなら今から…」

『いらないから帰って』

病院なんて行く必要ないの知ってるだろ。そこらへんの医者より私の方が知識あるわ。

バーボン「…心配するのは当然でしょう。貴女は十五歳の少女…。…あの人の娘さんだしな」

『………………そう』

部屋に入って、荷物の整理をする。

バーボンも入って来たが、何も言わなかった。

バーボンがさっと作った昼食を食べつつ、右手はパソコンへ。

バーボン「食事中はやめなさい」

『…今晩、〇〇商事との取引が□□倉庫で一九〇〇から、幹部クラスはこない』

目を向けず情報を流すと、バーボンはメールを打ち始めた。

こんなふうに、組織の情報を気が向いたら流してる。

この前会った秀一にも、コナン君に知らせない·巻き込まないことを条件に、情報を流してる。

もちろん、私が流したということはバレないように、だ。

昨日寝ていない私は、昼食のハムサンドを流し込むと、ぱたりと寝てしまった。