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第七十九話 ページ33

Aside

新君達の所から離れ、陰から様子を伺う。

どうやら、私のことはきちんと誤魔化してくれてるみたいなので、一足先に博士の車に向かった。

博士「A君!新一は?」

『無事だよ。じゃ、私行くね』

博士「これからどうするんじゃ?本来、今日東都に戻る予定だったのじゃろう?」

『今晩は、適当な所に泊まるよ。朝一で東都に戻る』

博士「なら、わし等と一緒に…」

『そしたら、あの場にいたのが私ってバレる。一晩泊めてくれるツテはあるから、心配しないで。新君達によろしく!』

自分の荷物を担ぎ、博士に手を振る。博士は引き止めたかったようだが、無視して立ち去った。

十分離れたところであたりを確認し、誰もいないことを確認する。

その場で腰をおろし、腕や足に増えた切り傷の手当てを始めた。

さすがに無傷じゃないよ、あの人数相手にそれは無理だよ。

幸い、深いものはないが、利き腕の右手の上腕の傷は、手当てがしにくい、

なんとか包帯を巻こうと四苦八苦してたら、風が吹いて、包帯が一瞬で完璧に巻かれた。

「サボりはいけませんねぇ、夜矢さん」

目の前には黄色いタコ。

『修学旅行は早退すると、伝言を頼んだはずなんですが』

殺せんせー「もう皆さんお家に帰ってますよ。茅野さん達は、夜矢さんのことをとても心配していました」

『…そうですか』

すくっと立ち上がり、荷物を担ぐ。

殺せんせー「…その衣装。まさか、貴女が…」

さっと振り向き、ピックを投げる。

もちろん避けられたし、これは普通のピックだから、当たったとしてもダメージは与えられなかっただろうけど。

『…誰にも言わないでくださいね』

殺せんせーは深く追求してこなかった。

殺せんせー「これからどうするんです?」

『知人の家に泊めてもらいます。…私のことはほっといてください。どうせあまり学校には行けません』

すたすたとその場から去る。先生は追って来なかった。

殺せんせー「…何故貴女はそんな所にいるんです?」

私は振り返って微笑んだ。

『私の意志です』

殺せんせー「…先生は、貴女を放っておくことはできません」

『何故?』

殺せんせー「教師ですから。いずれ聞かせてもらいますよ、貴女がそうなった本当の理由を。貴女の助けになるために」

殺せんせーは消えた。

…私は、助けなんていらないのに。

そのまま、組織のセーフティハウスに向かった。

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紅月言葉(プロフ) - ナゾトキ姫は名探偵、僕も読んでます!! (2020年11月1日 3時) (レス) id: 2caf54bf90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たぬたぬ | 作成日時:2018年10月1日 9時

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