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第六十話 ページ14

Aside

不良「…どうやらまったく懲りてねぇみたいだな」

先程まで笑っていた不良は、こちらをギロリと睨んでくる。

『懲りるのは貴方達では?名誉毀損、誘拐、暴行…立派な犯罪ですよ』

不良「…ハッ、言えないように口止めしてるからなぁ。お前も賢く大人しくしてろよ」

『…神崎さんとあんた達を一緒にしないでください。結局あんた達は、逃げてるだけです』

不良程度が睨んでも正直全く怖くない。ひるまない私に、不良は鉄パイプを手に取った。

不良「…最後の警告だ。黙れ」

『黙りません。肩書なんか死ね?なら、気にせず生きればいいんです。こんなことしてるってことは、実はあんたが一番肩書ってのに縛られてるんじゃないですか?』

不良が殴りかかってきた。幸い、足は縛られてなかったため、ひょいとかわす。

『他人に自分の肩書押し付けてる貴方と違って、神崎さんは前を見てる。自分のことで努力をしている。他人のために動いてる』

修学旅行の下調べも、私も感心するレベルの綿密なものだった。しっかり日程表をまとめていた。

そんな修学旅行を台無しにしたんだ。

『自分にやられる覚悟、できてますよね?』

不良「ッお前ら!」

不良が仲間に叫ぶ。このままじゃ当たらないと気づいたのだろう。

四人まとめて蹴飛ばしてやる。そう思って足に力を込めた。

襲いかかってきた四人。その中の、カルマさんに電信柱に叩きつけられた坊主頭に狙いを定め、思いっきり顎を蹴り上げてやった。坊主頭はダウン。

今日は武器は何も持ってきていない。全部荷物の中に置いてきた。が、この分なら…。

「チッ、こっち見ろ!」

振り向くと、一人がカエデにナイフを当てていた。

『カエデ!』

不良「ナメたマネも、ここまでだ!」

『しまっ…』

鉄パイプが頬に打ちつけられる。

衝撃で伊達眼鏡がとび、体制が崩れる。

腹にまた一発。肺の中の空気が一気に出される。

『かはっ…』

カエデ「Aちゃん!」
神崎「夜矢さん!」

叫び声が遠く聞こえた__。

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紅月言葉(プロフ) - ナゾトキ姫は名探偵、僕も読んでます!! (2020年11月1日 3時) (レス) id: 2caf54bf90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たぬたぬ | 作成日時:2018年10月1日 9時

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