第五十七話 ページ11
Aside
修学旅行二日目。
一日目は、移動中に殺人事件に巻き込まれたり、殺せんせーが酔ってグロッキーになったり、神崎さんが日程表をなくしたりと色々あった。
杉野「でもさぁ、京都に来た時ぐらい暗殺の事忘れたかったよなー」
今は、4班のメンバーと河原町のあたりをぶらぶらしている。
杉野「いい景色じゃん。暗殺なんて縁のない場所でさぁ」
苦笑いの杉野さん。まぁ、修学旅行がこんなになったら当然だろう。私もさっきから殺気や視線を感じて落ち着かない。
あ、私は昨日みたいに変装してるよ。カラコンと伊達眼鏡つけて、髪をお下げにしてる。
夜矢Aは結構全国的に有名だ。なぜなら、私がどっか行くとかなりの確率で事件に遭遇するから。それはもう、巻き込まれる。新君並みに。
渚「そうでもないよ、杉野。ちょっと寄りたいコースあったんだ。すぐそこのコンビニだよ」
渚さんが向かったのは、とある石碑のあるところ。
奥田「坂本龍馬…ってあの?」
カルマ「あ〜、1867年龍馬暗殺、近江屋の跡地ね」
『ここから歩いてすぐの距離に、本能寺もあるね。当時と少し場所はズレてるけど』
カエデ「…そっか。1582年の織田信長も暗殺の一種かぁ」
渚「このわずか1kmぐらいの範囲の中でもものすごいビックネームが暗殺されてる」
『知名度が低い暗殺も含めればまさに数知れず』
渚「ずっと日本の中心だったこの街は…暗殺の聖地でもあるんだ」
今は東都の米花町だろうね。毎日殺人起こってるから。
杉野「なるほどな〜言われてみればこりゃ立派な暗殺旅行だ」
…杉野さん、カバンからナイフ見えてますよ。
八坂神社とか甘ったるいコーヒーとかはしゃぐ皆。
私も笑いながら追いかけ…
ようとしたが、反射的に足を止めてバッと振り向いた。
渚「どうしたの?夜矢さん」
『………なんでもないよ、行こう』
…気のせいだろうか?
悪意ある視線を感じた気がした。
…組織の仕事で疲れてんのかな。
その時は、特に気にとめなかった。
______ちゃんと注意すべきだったのに。
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紅月言葉(プロフ) - ナゾトキ姫は名探偵、僕も読んでます!! (2020年11月1日 3時) (レス) id: 2caf54bf90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぬたぬ | 作成日時:2018年10月1日 9時