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“ あーお前名前なんだっけ？忘れたけどサイダー買ってきてくんね ”
そう言われるたびに
何度も何度も頭の中で渡辺とその取り巻きたちを
フルボッコにしてきた。
そして今私の中で悪魔がひょっこり顔を出して
「行かなくていいよ、あんな奴。きっとろくなこと言ってこないよ」と私に囁いた。
けど次の瞬間に天使さんも出てきて
「行かないとこのイベントに関わるよ。さすがにもう大人なんだし下手なことされないって」とビターでベターな解答をくれる。
「…何かあればパワハラです！と言おう。
今はそういう時代だからね……勇気を出そう」
ふーっ、と息を吐いてカフェのドアをあけると
先に座ってメニューを見ていた渡辺が顔をあげて
また私をじーっと見つめていた。
「あの、っ！ご用件は一体っ」
「あ、ミルクティーとか好き？ここの割と美味いよ」
「あ、そこ座って座って。他何頼もうか？」と言われて
思わずぽかんとする。
…ええっと、まあいいや。
1回落ち着こう。
あの渡辺翔太が私にこんな優しい口調なんてあるはずないし注文を聞いてくれるなんて絶対あり得ないと思ったけれど、
「あ、勿論ここ俺が出すからなんでも頼んでいいよ」と言われたことで開いた口が塞がらない。
…「サイダー買ってこい」の渡辺が
「全部出すから何でも頼んでいいよ」？？？？
「……AってあのAだよね。俺渡辺。久しぶり」
思わず天変地異、と呟いてしまっていた。
青天の霹靂、とも。
こいつは一体誰でしょうかと問いかけても
天使も悪魔も答えてはくれない。
渡辺は意識が明後日の方に飛んでいる私に向かって
「え、大丈夫？体調悪い？」なんて心配までしてきて。
「……大丈夫、です」
「ごめん、ちょっとびっくりさせちゃったよね。
突然ほんとすいません」
「わ、渡辺、…さんは、あの渡辺さんでしょうか？」
「…、うんそう。あの渡辺で多分あってると思う」
「Aにひどいことしまくってた渡辺ね」と
目の前の男は意外と素直に非を認めた。
そして
「いやちょっと言いたいことがほんとにあって、」と
唇を舐めて緊張したように目をしぱしぱさせた。
「なんていうかさ…ほんと、あの時はマジでごめんなさい。
ほんっとにもうめちゃめちゃ反省してる。
いつかAに会えたら絶対ちゃんと謝ろうと思ってた」
そう言ってあの渡辺翔太が私に頭を垂れた。
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.→←0 2 / Lover Boy(美男) × Blue.
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Haruno(プロフ) - シキさん» シキ様、お返事が遅くなってしまい申し訳ありません…🙇♀️🤍のお話気に入って頂けて良かったです🥹 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - mikuさん» miku様、お返事が大遅刻の大遅刻で大変申し訳ありません…今更…🙏🙇♀️最後まで読んでくださり本当に有難うございます…！そんな風に言って頂けて本当に嬉しい限りです🥹 (7月29日 19時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - どのお話も最高にドキドキしました！特にラウのお話が好みすぎて…！もしよろしければ続きもみてみたいです！よろしくお願いします！ (2023年4月21日 17時) (レス) @page50 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - 全部が最高でした！続編があったら読んでみたいです(_ _) (2022年11月5日 10時) (レス) @page48 id: 9190d456fa (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - みきさん» みき様、リクエストありがとうございます…！こっちも多分なんですが、ふっかさんのお話の方が長編化の可能性あるかもです…！あくまでかもなんですが（ ; ; ） (2021年9月5日 8時) (レス) id: c65c76f5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2021年8月12日 3時
