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私が旦那の忘れ物を会社に届けた時だった。
「え？あれ……もしかしてA？」
同級生だった
阿部亮平くんに再会したのは。
彼は私の旦那が席を外してるからとロビーまでわざわざ降りてきてくれた。
お互いに変わってなさすぎて一目で気づいた。
彼が首から下げていた社員証を見れば紛れもなく旦那の直属の部下でこんな偶然があるのかと信じられなかったっけ。
「え！？辻本課長の奥さんなの？マジで？？」
「ほんとほんと！亮平くんこそ部下だったなんて…」
「うわすっごい偶然〜！へえ、そっかあ」
「元気そうで何より。じゃあ…幸せ？」と
あの時私にそんな風に聞いたのも今思えば何か意味があったのかもしれない。
高校の時は仲の良い男女なだけだった私たちは
今になって再会して、それだけでは終われなかった。
たびたび忘れ物をするようになった旦那へ
あの日持って行ったのは早起きして作ったお弁当だったっけ。
そしたらまた亮平くんが降りてきてくれて、
「課長なら皆とご飯行ったよ？」
「…あー、そっかそっか。だよね。
こんなの持ってきちゃってなんか恥ずかしいな」
「もしかしてお弁当…作ってたの？」
「うん。一応届けるとも送って既読ついてたんだけどね」
そしたら、
「ねえねえ。よかったらそれ俺が食べても良いかな？」って亮平くんが自分を指差して笑ったんだ。
びっくりしたけど
中身を拘ったそれを捨てるのは切なかったから、
会社近くの噴水のある広場で一緒にランチをした。
「えっ！？待って待って、お弁当豪華すぎない？」
「そんなことないよ」
「そんなことあるよ！マジでハイクオリティ」
「うわあ〜俺昼メシ買わなくて良かったあ」と
目をぎゅうっと瞑って嬉しそうに天を仰ぐ彼が可笑しかった。
私のお弁当ごときで喜んでくれてるのが素直に嬉しかったんだと思う。
そんな新鮮な反応は愛のない結婚生活に辟易していた私をゆっくりと刺激していった。
「また良かったらこんなふうにご飯したいんだけど…
だめかな？」って彼が誘ってくれたのが嬉しかった。
最初はただただそれだけだったのに。
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Haruno(プロフ) - シキさん» シキ様、お返事が遅くなってしまい申し訳ありません…🙇♀️🤍のお話気に入って頂けて良かったです🥹 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - mikuさん» miku様、お返事が大遅刻の大遅刻で大変申し訳ありません…今更…🙏🙇♀️最後まで読んでくださり本当に有難うございます…！そんな風に言って頂けて本当に嬉しい限りです🥹 (7月29日 19時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - どのお話も最高にドキドキしました！特にラウのお話が好みすぎて…！もしよろしければ続きもみてみたいです！よろしくお願いします！ (2023年4月21日 17時) (レス) @page50 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - 全部が最高でした！続編があったら読んでみたいです(_ _) (2022年11月5日 10時) (レス) @page48 id: 9190d456fa (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - みきさん» みき様、リクエストありがとうございます…！こっちも多分なんですが、ふっかさんのお話の方が長編化の可能性あるかもです…！あくまでかもなんですが（ ; ; ） (2021年9月5日 8時) (レス) id: c65c76f5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2021年8月12日 3時
