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カチコチと、古めかしい時計の針の音だけが
2人きりのアトリエでも響く。
私は私を描く、
彼の真剣な眼差しをそっと見つめる。
その熱っぽい視線と真剣な腕の動き、
私というカタチを絵の中に落とし込む素早さ。
この時の彼は本当に“ アーティスト ”だ。
「…おし。20分経ったから休憩にしよ」
「やった！！！！お手洗いに行ってきまーす！」
「うおぉおおい！！ちょお待て！！」
「我慢してたんならはよ言わんかいっていつも言ってるやんかあ！！！」と
筆を折ってしまいそうな勢いでツッコまれる。
先生は描いてる時と普段の時は様子がまるで違うから
突然大きな声でツッコまれてしまうと身体がビクッとなる。
「悪いと思って…始まる前に済ましたんですけど、
さっきスイカを頬張ってしまったのでどうもトイレが近くて…」
「だぁ！ヌードモデル何年目え！？膀胱炎になりたいのかぁ！？」
「すみませんてば！お手洗い行ってきます！」
「いいからはよ行かんかい！！！」と自分で引き留めたのに理不尽にキレる向井先生。
なんか今日はすこぶる機嫌が悪いなあ、と思う。
それはきっとお昼の生徒さんたちへの不満なんだろうなと見当はつくけれど。
そっちこそ教授である私の父親に講師を任されて何年目？と思ったのは火に油を注ぐことになるから内緒にする。
「戻りました、」
「……、」
バスローブを脱ごうとすると、
また昼の時のように突然後ろから抱きしめられる。
色んな色の絵の具を掠めた腕を私に巻きつけて。
「先生、」と呟くとくるりと後ろを向かされて
そのままソファに思い切り押し倒された。
「っん…、」
少しムッとした顔をしていた先生に唇を奪われる。
ムッとしているくせにその口付けはいつも優しい。
舌を絡ませながらその腕は私の髪を撫で、
バスローブの隙間から肌を撫で、
次第にするりとそれを私の身体から取り去ってゆく。
「はぁ…もう。…こんなえろい身体なんが悪いわ」
「……ひどい」
「貶してへんて。むしろ褒めてるやんか？」
「じゃあ機嫌直してよ」
「…ん、せやな。ごめんやで」
先生はまたちゅっと軽くキスを落とすと、
「続きしよか」と言って私の頭を優しく撫でた。
彼は絵の先生で私はヌードモデルなのに
彼の嫉妬心が若干強めのせいで
こんなことはまあ、……しばしば。
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Haruno(プロフ) - シキさん» シキ様、お返事が遅くなってしまい申し訳ありません…🙇♀️🤍のお話気に入って頂けて良かったです🥹 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - mikuさん» miku様、お返事が大遅刻の大遅刻で大変申し訳ありません…今更…🙏🙇♀️最後まで読んでくださり本当に有難うございます…！そんな風に言って頂けて本当に嬉しい限りです🥹 (7月29日 19時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - どのお話も最高にドキドキしました！特にラウのお話が好みすぎて…！もしよろしければ続きもみてみたいです！よろしくお願いします！ (2023年4月21日 17時) (レス) @page50 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - 全部が最高でした！続編があったら読んでみたいです(_ _) (2022年11月5日 10時) (レス) @page48 id: 9190d456fa (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - みきさん» みき様、リクエストありがとうございます…！こっちも多分なんですが、ふっかさんのお話の方が長編化の可能性あるかもです…！あくまでかもなんですが（ ; ; ） (2021年9月5日 8時) (レス) id: c65c76f5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2021年8月12日 3時
