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ギシギシと揺れる少し大きめのシングルベッド。
間接照明だけの薄暗い部屋に淡く映る彼。
少し苦しそうに歪めた顔から、
煌めき、滑り落ちる汗。
僕は、どうしようもない快感に、彼の名前を呼んだ。
「あふ、こうたっ…！」
「ん？」
「もっと、もっと忘れさせ…んっ、て！
考えてること、わからなくなるまで、びグッ…ん、ぐちゃぐちゃにして！！」
触れていた口が離れたと思えば、その瞬間、
宏太の男らしい指が僕を攻めたてた。
それは、甘く、執拗に、深くふかく。
考える間もなく宏太は僕の言葉どうり、
さらに深く僕に触れてくる。
首筋に、吐息がかかった。
ふわりと宏太の体が近くなって、
「それ、俺だけにしろよ。媚びるようなこと
全部、俺だけだからな」
そう言うと、宏太は熱を分け合うみたいに手を絡ませて、口付けをする。
はあ、と息が漏れた。
それにつられるように、また、宏太の指の動きがしたたかに、妖美に動き出して。
宏太の刺激に、僕は恥じらいも捨てて喘いだ。
完全に壊された脳に酸素がいきたらないほど。
そんな僕を宏太は嘲るように笑う。
「可愛い知念。大丈夫、お前に言われなくてもあいつのことなんか忘れされてやるよ」
ついっと宏太が僕の頬を撫でて。
その瞬間、体の熱が、脳が、弾けるように飛んだ。
「ん、あ、やぁっっっ！！」
宏太の顔が満足そうに微笑んで。
肩で息する僕の髪を整えて、体を起こした。
「満足か？」
「ん、」
「そっか。ゆっくり休めよ」
それだけ言うと、また僕の横に寝転んで。
居心地の悪さに布団の中でもぞもぞと動く僕を強く抱きしめると、そのまま目を瞑る宏太。
…僕たちの行為後に、
甘いエピローグなんてなかった。
ひらぺったい胸に顔を押しつけて、
朝を待つだけの関係。
それ以上でも、それ以下でもなくて。
けど宏太は、僕を愛してくれた。
寂しくて苦しくて、そんなどうしようもない日に
宏太のところへ行けば、無条件に。
最初は抱かれる度にこれが涼介だったらと思うこともあったけど、今はこの体温が心地よくて。
相変わらず、僕は宏太の熱に身を委ねていた。
依存のように縋る僕の姿を、
宏太は何も言うことはなかった。
多分それは、宏太も僕を他の誰かと重ねているから。
僕は宏太を涼介に、宏太は僕を…誰かに。
お互いがお互いを依存して、愛を感じて。
多分これから先もずっと、そうある思っていた。
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トルタ(プロフ) - ぽいさん» 更新も遅く、伝わりにくい文章ですがぽいさんにそう言っていただきとても嬉しく思います。コメントありがとうございます。 (2017年4月27日 19時) (
レス) id: f2950f8700 (このIDを非表示/違反報告)
ぽい(プロフ) - 言葉選びが繊細で、トルタさんの人柄が手に取るように分かります...応援してます (2017年4月20日 20時) (レス) id: 97be06f220 (このIDを非表示/違反報告)
トルタ(プロフ) - A-yuy-Aさん» 自分の趣味程度の拙い文章ですがA-yuy-Aさんにそう言って頂きとても嬉しい限りです。ありがとうございます。 (2017年2月13日 23時) (レス) id: 2320849466 (このIDを非表示/違反報告)
A-yuy-A(プロフ) - こんにちは。切ない気持ちの表現とか、文章とても好きです。更新楽しみにしています。頑張って下さい。 (2017年2月13日 10時) (レス) id: 4b9d5955f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トルタ | 作成日時：2017年2月12日 22時
