☆*:.。.38.。.:*☆ ページ39
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紫耀｢Aちゃん｣
掠れた声に
返事をする間もなく
抱きしめられる
紫耀｢寒い？｣
｢今は大丈夫｣
だって紫耀くんがあったかい
機能性より可愛さ重視の
そんなに暖かくもないコートを脱がされて
ベッドに座らされた
同じように上着を脱いだ紫耀くんに
またギュッと抱きしめられる
紫耀｢好きやで｣
｢私も･･好き｣
紫耀｢さっき廉に触られてるの嫌やった···｣
｢え···？｣
いつ··だろ？
髪の毛に指を通し
耳と頬が冷たい紫耀くんの手のひらに覆われる
暗闇に慣れた目が紫耀くんの瞳を捉えた
近づいてくる影に目を閉じると
軽く当たった唇
初めてのキスは
優しく何度も繰り返される
･
そのうちに大人のキスになって
段々苦しくて
逃げようと思っても
後頭部を片手で押さえられ
逃げることなんかできない
今までの時間を埋めるように
何度も何度もキスをする
その合間に紫耀くんの好きって言葉が降ってくる
その言葉に応えるように
首に手を回すと
それが合図のようにベッドに押し倒された
下から見上げる紫耀くんは
切なそうにも優しくも見える
ドキドキするけど
ちょっと怖いけど･･
不安なんて何もない･･
ねぇ紫耀くん
大好きだよ
可愛くもなく綺麗でもない私だから
キスもしてくれないのかなって
悩んだけど
私でいいのなら
心も体も紫耀くんにあげる
だから･･ずっとそばにいてね
･
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作者名：＊hana＊ | 作成日時：2022年1月15日 8時
