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2.雲とアイスと君_2 ページ8

「音済くん」
「…ん、葛城」

浮き輪を持って近づけば、気付いて瞳をふっとあげた。綺麗な二色の瞳がわたしを向く。最初はなんて珍しいのかと驚いたけど、三か月近くも顔を合わせていれば流石に慣れた。何の用だとそのオッドアイが聞いてきたような気がしたから、にこりと笑みを浮かべて口を開く。

「そろそろ交代しない?音済くんも遊んできなよ」
「俺は、別に大丈夫だ。アンタこそまだ海に行ってそんなに時間経ってないだろう」
「んー、まあ、そうなんだけど」

浮き輪をシートに放り、濡れた髪を握って水気を絞った。淡々とした口調の音済くんは海で遊びたくは無いのかな。あっさり断られてしまったけれど、このまま海に戻るのも他の同期から交代に行ったんじゃなかったのかと思われそうで、躊躇われる。

「じゃあ、わたし休憩しに来たってことで」
「…好きにしたらいいと思う」

うん、とパラソルの下に入って、クーラーボックスから飲み物を取り出した。きんきんに冷えたスポーツドリンクを流し込めば、ぎらぎら照りつける暑さに対抗できるような気がしてくる。

「音済くん、チョコ食べる?」
「じゃあ、一つ」

ついでに袋から小さなチョコを一つ取り出して、音済くんに渡した。「ありがとう」と受け取った音済くんはそのまま口に放り込んで、また海の方へと視線を向ける。

「よ」

わたしも三つほど持って、音済くんの隣に腰を下ろした。じゃり、とシートの下の砂が小さな音をたてる。ぱくりとチョコを一つ口に入れれば、クーラーボックスで冷えていてかちかちになった甘みが次第にとろりと溶けだしてくる。

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まほし(プロフ) - Alice@Shu.Ryujiさん» ありがとうございます。和南くんも近いうちにお届けできたらと思います〜 (2017年9月10日 20時) (携帯から) (レス) id: 2cdb666f4d (このIDを非表示/違反報告)
Alice@Shu.Ryuji(プロフ) - かずにゃん待ってます♪ (2017年9月5日 22時) (携帯から) (レス) id: a0d3cca6c5 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - こちらこそ、夏のさわやかさを楽しみにしています♪個人的にはモモとリーダーの話が気になります。 (2017年5月16日 14時) (レス) id: d1f03ffdf9 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - 瑠璃さん» 閲覧、コメントありがとうございます!他作品も見ていただけて嬉しいです^^ 夏の爽やかさを出していけたらと思います、お付き合いよろしくお願いいたします〜 (2017年5月15日 22時) (レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - ほかの作品から見始めてこの小説を読みました。なんだかすごく感じのいい文章で即お気に入り決定(*´▽`*)更新頑張ってください! (2017年5月9日 14時) (レス) id: d1f03ffdf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほし | 作成日時:2017年5月7日 20時

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