Love resume (ページ31)

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[Nishikido] ２ページ31

たくさんファンがいる亮

もう、私だけの「亮」じゃないんだな…

だけど、諦めるにも諦めきれない…

いっその事、告白でもして振られればいいのかな…

なのに亮は、ライブの最後の曲で、必ず私と目を合わせてくれる…とびっきりの笑顔で…

なんでって聞いたら「お前が見ててくれると思うと、安心すんねん」って…

そんな事言うから…やっぱり、亮から離れられない…

その後、人気絶頂の時にメンバーとなにかあったらしく、バンドは解散になった

大学に入った亮はサーフィンに夢中になった

休みの日は友達と朝から車で出掛けてるから、ホントに会えない

平日はハンバーガーショップでバイトしてるって聞いたから、学校帰りに覗きに行ったりしてて

ある日、亮が働いてるところに買いに行ったら、「どこにでもくっついて来んな」って、めっちゃ睨まれて…

それ以来、お店には行ってない

私が大学生になって、やっと親からバイトの許可が出たから、亮のいる店の向かいのアイスクリーム屋さんでバイトを始めた

金曜はいつもバイトだって、亮ママが言ってたから、私も金曜は必ずバイトに行くようにして

こうやって、向かいの店のカウンターの中にいる亮を見ることくらいしか、今の私には出来ないの…

でも、バイトリーダーの横山さんに、すぐ気付かれちゃって

横「まぁ、いいんちゃう？仕事に支障きたさないんやったら」

『いいんですか？』

横「やから、ちゃんとやることやってや」

『はい…』

先にバイトが終わる亮が、毎回迎えに来てくれる

亮ママが「遅い時間に女の子ひとりで歩かせちゃダメよ」って言ってくれたみたい

亮「A、もう終わり？」

『今から片付け』

横「Aちゃん、もうええよ、時間過ぎとるし」

『でも…』

横「ほら、幼なじみ君待っとるし」

『スミマセン、ありがとうございます』

イライラしながら、出入り口で待ってた亮

『お待たせ』

亮「うん、待った」

はぁ…冷たいなぁ…

通用口から表に出て、いつも通り亮の自転車があるところに行こうとしたら…

亮「それ被って」

いきなり渡されたヘルメット

亮「はよせな、置いてくで」

『う、うん』

バイク買ったんだ…その為にバイトしてたんだもんね…

亮「ちゃんと捕まっとけ」

亮の身体に後ろから抱きつくかたちになる

こんなにドキドキしてるのに…亮には伝わらないんだね…