俺らのすばる2nd

すばるのケンカ ページ10

すばるside


入学して一ヶ月が経った頃...


雅紀と公園で遊んでたら
あまり見ない顔の小学生が向かってきた。



子｢お前ら２人、特別な学校に通ってる奴らだろ！その名札見たらバレバレだぞー｣


俺らを見て笑いながらバカにしてきた。


す｢特別な学校ちゃうわ！
普通に勉強しよるもん！｣

子｢嘘つけ！親がいなからって甘やかされてんだろ｣

雅｢そんなことない！ちゃんとしてるもん｣

子｢母ちゃんが言ってたぞ！あそこの学校通ってるやつはかわいそうなやつらばっかだって｣



“かわいそうなやつら”


その言葉にどれだけの力があるか。



すばにとってこの言葉は
一番聞きたくない言葉。





子｢お前らは捨てられたんや！｣






ブチッ


頭の中で何かが切れた音がした。



その途端、何も考えられなくなって


ただ、目の前にいる小学生に腹が立って


お互い押し合ったり、叩いたり
引っかいたりした。


そして気づいたらその子は泣いていた。




子｢えーん｣

子｢大丈夫？お前なにしてくれんだよ！｣

子｢母さんに言うからな！｣


す｢...｣

雅｢すばる...｣


す｢雅紀、ごめんな｣

雅｢ううん。ありがとう。すばる傷の手当しなきゃ...｣

す｢大丈夫。今日はもう帰ろ｣

雅｢うん...｣




公園で雅紀と別れて家に帰った。



す｢ただいま...｣


Johnny｢すばるおかえり！あれ...どうしたんその傷｣

す｢転んだだけ｣

Johnny｢そんなわけ...｣


ジョニーがまた何か言うてたけど
あまり聞かれたくないから通り過ぎた。



その後も皆にいろいろ聞かれたけど
言いたくないから口を閉じていた。


そして夜。


アーセナルの部屋へ寝に行った。



そしたらアーセナルはまだ起きてて
すばのことを手招きしてきた。



す｢何？｣

Arsenal｢その傷、痛かったな...｣

す｢...痛ない｣

Arsenal｢...何があったんかわからんけど、相手傷つけたならまた話は別やで。｣

すばは...


あの子を傷つけてしまった。




でも許せへんかってんもん。

捨てられたって言われたこと...

-2-→←-3-

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す