雨と音色 (ページ7)

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6話ページ7

信五side

すばると話をしてすぐに子供らをリビングに呼んだ。

すばるには部屋にいてもらって
その間に子供らと話をしようと思って。

｢どうや？あかんか？｣

話はすばるをこの家で育てるということ。

すばるの今までの経緯はすべて話したうえで
納得する説明をした。

亮｢でも、すばるくんの親とかは？大丈夫なん？｣

｢それも、施設の人に聞いてみなあかんねんけどな｣

侯｢ちゃんとオトンがしてくれんねんなら俺は賛成や｣

隆｢僕も｣

亮｢俺も！｣

章｢僕もー｣

忠｢俺もー｣

｢皆、賛成ってことなんやな！じゃあすばるにも聞いてみよか｣

すばるをリビングへ呼んで
子供らと会わせた。

熱出て寝てたから
ちゃんと会うのは忠義以外は初めてやな。

忠｢すばるくん、おはよ！｣

す｢あ…おはよう…ございます…｣

章｢お名前、教えて？僕はね、章大いうねん｣

す｢えっと…渋谷…すばるです。拾ってくれたのって…｣

亮｢あ、俺！亮って言います｣

す｢亮…さん。ありがとうございます。拾ってくれださって…｣

亮｢ええねん、そんなん。すばるくんが元気になって良かったわ｣

侯｢俺は侯隆。長男や。よろしくな｣

す｢宜しくお願いします｣

隆｢隆平｣

す｢宜しくお願いします…わっ｣

隆平が手を出した瞬間

グイッとすばるの手を引っ張った。

｢こら、隆平！何してんねん…ほんまにぃ…｣

隆平が引っ張ったおかげで
すばるは隆平の腕の中に入り
ぎゅっと抱きしめられていた。

す｢え、なんですか…え？｣

すばるは戸惑うそ隆平はニヤニヤしてるし

隆平を引き離して
すばるを俺の方へと引き寄せた。

｢まだ手出したらあかん言うたやろ？｣

隆｢もう少ししたらええの？｣

｢そういう問題ちゃうねん｣

すばる、ごめんな？

って言うと

すばるはふふっと笑った。

す｢人の温もりって…こんなに温かいんやなぁ｣

抱きしめられただけで

それだけでも喜ぶすばるは

ほんまに、純粋なんやなと思った。