雨と音色 (ページ4)

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3話ページ4

信五side

隆｢ま、今は何もしませんが…｣

今は？

嫌な言葉を残していきよって…

隆平が去って少しして長男の侯隆が
顔をのぞかせた。

侯｢その子、誰？まさか…まだ弟がおったとか｣

｢んなわけあるかぁ！！｣

亮｢ちょ、声でか！｣

｢お、すまんすまん｣

亮｢俺が倒れてるの見つけて熱出ててしんどそうやったから家まで連れてきてん｣

侯｢ふーん…何か…ワケありっぽいな｣

亮｢なんで？｣

スッと侯隆が指をさしたのは
男の子の着ていた服からのぞいていた首筋。

痣のようなものがあった。

確かに、着替えさそうとしたら
無意識か、男の子が拒否って結局、服はそのままで汗だけ拭いてあげたんやったな…

侯｢起きたら聞いてみなあかんな｣

｢せやな…親も心配してるやろし｣

とりあえず、弟らは部屋に戻し
俺はこの子の隣で眠ることにした。

1人にして、起きた時に隣に誰もいないのは
寂しいやろうし

子供らも昔はそうやったなー

なんてことを思い出したながら隣に敷いた布団で眠った。

バタバタ…

｢わー！弟？｣

うるさ…

｢忠義か｣

忠｢俺だけ何も教えてもらってへん！みんな知ってるのにー｣

｢そういやおらへんかったな…てか、聞いたんやったらええやないか｣

｢んっ…誰？｣

｢あ、目覚めたか…自分の家やなくてごめんな？君、うちの家の隣のゴミ捨て場で倒れててんて｣

｢あ…。ありがとうございました…僕、帰ります…｣

そう言って男の子が立てった時
ずっと寝てたからか身体がよろけてペタンとまた布団に座り込んでしまった。

｢まだ起きたばっかやし、もう少し横になっててもええで？どうせ今日は俺も子供らも休みやから｣

忠｢ねえ、名前は？｣

｢…何で見ず知らずの僕のことをそんなに…｣

忠｢無視！？｣

忠義が何か言うてるけど、俺はこの子の言うてることに一理あると思った。

もしかしたら物取りかもしれへんし

世の中、物騒なことも多い。

でも、あの人見知りの亮が人を助けたんや。

何もせず、ほっておくことなんて
出来へんやろ？

｢確かにな…何でやろなぁ…お節介なとこが出てもうてんのかもな。でも、うちの息子が君を見つけて、助けた。そしたら親の俺も助けたらなあかんやろ？｣

そう言うと男の子は驚いた顔で俺を見ていた…

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