雨と音色 (ページ30)

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28話ページ30

信五side

大ちゃんと釣り行って、長い時間海におったから
日焼けはするは、海の匂いとか、魚の匂いが身体中に染み付いてすぐに風呂でも入ろうか思って1度リビング寄ると、この状況…

信｢子どもやないねんから、分かるやろ？｣

隆｢コスプレやん、ええやん｣

信｢それですばるが喜んでんならええけど、喜んでへんやろ？｣

隆｢喜んでるよな、すばる？｣

隆平に呼ばれたすばるは
ハッと目を合わした。

何を企んでんのかじーっとすばるを見る隆平。

す｢う…｢もうええ｣

このままじゃすばるが仕方なく頷くのも目に見えている。

隆｢ずる…｣

信｢隆平、すばるはまだここに来たばっかりや。お前のやりたい事ばっかりはやらさへんぞ｣

他の奴らはと言うと…

持っていたスマホをどこかへ隠し
皆俯いている。

大丈夫か、この子らは…

みんなして男が好きって…

困った奴やなぁ…

孫の顔くらい見せてくれや。

信｢すばるも。嫌なら嫌って言うてええからな？お前の意見もちゃんと聞くし｣

す｢うん…｣

信｢よし、ほな飯作るぞー。今日は魚パーティや｣

亮｢え、俺食われへんのに？｣

信｢せやから肉もちゃんとあるがな｣

章｢あるがなって(笑)めっちゃガサツ｣

信｢やかましいわ｣

みんなで俺が釣ってきた魚を調理して
食べて…

疲れた身体は温かいお湯で癒した。

信｢はぁ…ええ湯やったわ｣

す｢オトン｣

信｢どないしたん、すばる｣

す｢あんな…俺…｣

信｢うん｣

す｢ちょっとだけ…不安に思ってん。俺だけ別の子やん？せやから、お兄ちゃん達の言うこと聞かへんかったら、また捨てられるんやないかなって｣

信｢そうか…｣

す｢でもな、さっき…俺の意見も聞いてくれるって言うてくれてさ、嬉しかってん。ちゃんと俺のことほんまの子供のように思ってくれてんねやって｣

信｢当たり前やん。お前がここに来た時から、すばるは俺の息子。それは今後も変わらへん。なんべんだって言うたるわ｣

す｢ありがとう｣

きっといつだって不安になるだろう。

すばるにとって、血の繋がりはない。

それでも俺らはすばるを…6人を
同じように育てたい。

せやから、変な間違いだけは…

って思うててんけどなー…