雨と音色 (ページ11)

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10話ページ11

忠義side

すばると一緒に学校までの道を歩く。

｢緊張してる？｣

す｢ん…｣

だんだんすばるの言葉数が少なくなってきた。

｢あ、着いたで｣

す｢おっきぃ…｣

すばるくんが通ってた所より
大きいんか…この学校って。

潤｢忠義ー！｣

｢あ、潤くーん！｣

潤｢おはよう！その子は？｣

｢転校生！俺の弟やねん！｣

潤｢へー。弟…出来たんだ｣

｢そう！｣

緊張気味のすばるは固まってもうてる。

潤｢可愛いね｣

潤くんがすばるの耳元で何かを言うと
すばるはちょっと頬を赤くした。

｢ちょ、何を言うたん！｣

潤｢なーんも…ね？｣

す｢ん｣ｺｸ

やっぱ潤くんは放っておくと危ないわ～

｢そうや、潤くんの弟は？確か、1年やんな｣

潤｢あぁ…翔ね。先に行ってるよ｣

｢そっかー。同じクラスやったらええなとは思っててんけど…｣

潤くんの弟、翔くん。

すばると同じ歳やねん。

せやから同じクラスやったら仲良くしてくれたら
嬉しいねんけどな…

理事長｢では、村上くんはこちらで…｣

｢お願いします｣

す｢たぁ兄、ありがとう｣

｢うん/////｣

潤｢何、照れてんの？｣

｢うるさい｣

照れるやろ、急にたぁ兄って！！

すばるは理事長と担任の先生に連れられて
1年の教室へと向かった。

潤｢さ、俺らも行こうか｣

潤くんと俺は同じクラス。

それでいて、仲もいい。

潤くんとは家族ぐるみで仲が良くて

潤くんは三男。

長男が雅紀くんで、次男は和也くん、
四男がさっき言ってた翔くん。

で、お父さんは智さん。

皆、ええ人やねん。

大野家もお父さん1人で育ててるし
うちと同じ境遇やからね。

｢すばる、上手く馴染めるかな…｣

潤｢大丈夫でしょ。あの子なら…。むしろ、馴染みすぎて、逆に心配になるんじゃない？｣

うん、それへ俺も思った…