光と闇 [青赤] (ページ3)

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No.2 ページ3

すば子side

｢...ちゃん！...すば子ちゃん！｣

す｢え？｣

｢何か考えてた？そんな暗い顔して。可愛い顔が台無しだよ？｣

暗い顔。

可愛い顔。

す｢そうですね｣

無表情で

人形のようだと昔から言われた。

それでも高校の頃は

男子からモテていた。

でも、女子には疎まれたりもした。

友達だと思っていた子に
裏切られたのもこの頃。

やってられない。

｢すば子ちゃん、今日は同伴...良い？｣

す｢明日朝早いんでしょ？｣

｢明日は有給とったから大丈夫｣

暇なやつ。

もっとほかに使えよって思うけど

この仕事をしている私たちには

こういうお客が必要だ。

す｢ありがとうございます｣

表情は崩さず

声色で喜んでいるように振る舞う。

す｢あ...ん...｣

｢可愛いよ、すば子ちゃん｣

す｢んん...っ｣

こうやってまた

一日が終わる。

倉｢あー！ケーキ食べたい！！｣

錦｢食べたらいいのに｣

倉｢違うの！ただのケーキじゃなくて、駅前のケーキ屋さんの限定ミルクレープが食べたいの！｣

安｢あーあのケーキね。美味しいよね～｣

倉｢最近さ、高田さん来てくれないから食べれてないの。前はね、私がミルクレープ好きなの知ってたから買ってきてくれてたんだけど、最近は来てくれないからさ～｣

はぁ...

って溜め息つきながら
頬杖をつく倉子。

私や錦子とは違う明るい振舞いで
人気。

可愛いとは思うわ。

背は高いけど。

スタイルいいし。

村｢はいはい。今日は月初だからね！
気合入れてよ｣

村子さん。

この店の店長。

しっかり者で、お金に目がない。

私を救ってくれたのも村子さん。

この人には

頭が上がらない。