フェイント_hys ページ4
「Aちゃん、おいで」
私がソファに座っていると、林くんが手招きしてきた。隣に行くと、林くんが私の頭を撫でてきた。気持ち良くて思わず目を細める。
しばらくそのままの状態でいたけれど、ふと思った。この体勢だと、林くんが遠くないかな? そう思った私は、林くんの胸に顔を埋めてみた。
「うぇ!?ど、どうしたのAちゃん!?」
「えへへ〜」
慌てる林くんが可愛くて、さらに顔をぐりぐりさせる。
「Aちゃんが可愛いことしてくる……」
「だって、林くんとの遠かったんだもん。顔が見えなくなっちゃったけど」
「……僕もAちゃんのこと見れないから、このままでいいかも」そう言われると、林くんがどんな顔してるのか見たくてまた離れることにした。
今度はお互い向かい合って、膝の上に乗る。そして、林くんを見つめながら言った。
「好き」「……俺の方が好きだよ」「負けず嫌いなんだから」
「そんなとこも好きなんでしょ?」「まぁ、そうだね」
林くんは優しく微笑むと、だんだん距離を近づけてきて……
「キスされると思った?」「ふえ?」目を開けると林くんの顔が目の前。
「そういうところ好きだよ」と言って近づいてくると、今度こそ唇が触れた。
28人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねーこ | 作成日時:2023年6月11日 16時