Time Stranger(第１章) (ページ8)

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それから数日が過ぎたある日

「カズナリ、この宿気に入ったの？」

唐突にサトシが聞いてきた

「え、いや…まぁ。はい。そうですね、いい宿だと思います」

食事やサービスはもちろんのことながら
ジュンもマサキもいい人で仲良くなれたし、街自体なんでも揃っていていつまでも飽きない

「閉めちゃうって言ってたからさ、ここ受け継いで2人で経営しない？」

…は！？

サトシのあまりに急すぎる発言にカズナリは何も言えずにいた
結局この旅の目的はなんなのか、なぜこの街に来たのか…真意が読めない

「なんか、楽しそうだし、それはそれでいいかなぁって」

「なに考えてんですかほんとあなた…」

「オレはカズナリが好きだから2人で幸せに、平和に暮らせればそれでいいけど」

真面目な顔でこのともなさげに答えられて、質問した方のカズナリの顔が赤くなった
ここ最近のサトシの言いぶりときたら…まるでカズナリを恋人扱いしている

…別に。嫌じゃないんですけど

「ねーカズナリ？どう？2人で経営」

それどころか
素直に甘えてくるサトシに最近では愛おしさすら感じる

「まぁ…ここを譲ってもらうってのはアレですけど、この街にとどまるのは賛成です」

「カズナリ旅嫌いだもんね」

他愛もない話に花を咲かせて2人クスクスと笑った