Time Stranger(第１章) (ページ7)

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マサキが部屋を去った後、サトシの方を見るとぶすっとした顔をしていた

「どうしたんですか？」

「べーっつにー」

どこからどう見ても別に、って態度じゃないだろ
なんて思いはするものの不機嫌な理由が思いつかないカズナリは気づかないフリをすることにした

「ならいいんですけど」

「よくなぁい！」

あ、めんどくさいこの人

「オレ淋しかったの！！」

「はぁ？なんですかそれ…」

確かにカズナリはマサキとずっと話していたし、その間サトシは1人でいた
でも話に入ろうとすれば入れる内容だったしマサキもサトシに話題を振っていたりもしたのだ

「だめ、オレ、お喋りは苦手なの！」

そんなことでプリプリされても

カズナリは小さく溜息をついて呆れたように口を開いた

「じゃあどうすりゃいいんですか…」

「それは、わかんないけど」

でも淋しかったの！

まったく、森でのサトシとこの人は本当になのだろうか
出会ってこのかた、サトシは常にカズナリをリードしてきた

男らしくてカッコいい、というイメージが音を立てて崩れる頬を膨らませてプリプリする今のサトシはまるで子供だ

…ま、なんだか可愛いんですけど

カズナリはサトシの頬をツンツンと突っついて笑った